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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第3章  〝偽装結婚〟・・・?
   


「判った。少し待て。」


「はい。」


 執事を待たせベッドを下りる。


「珱月、少し厄介ごとだ。そんなにモメは、しないだろうが・・・君は来ない方がいい。
 ロイに風呂の準備をさせるから用意が出来たら入って先に休んでくれ。それでは、また・・・婚約者殿。」


「え・・・・・・は??」


 着替えをし矢継ぎ早に説明をすると額に軽く触れるキスをして彼は、部屋を出て行った。疲労で睡魔に襲われていた目が冴えた。バスローブを羽織って部屋をこっそりと抜け出した。
 豪華絢爛な廊下は、眩しくって別の意味で目眩がした。見付からぬように静かに歩いて行くと声が微かに訊こえたので様子を伺う。


「いったい、どう言うことだ。見ず知らずの異国の女をこの家の嫁に迎えるとはっ!!」

「そうですよ、ジュリアスッ!!子爵の令嬢たちを断って育ちの卑しい者を我が家の嫁になど・・・」


  
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