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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第3章 〝偽装結婚〟・・・?
「ほらね。」
「なんだ!」
「なんだと言うの?」
「こうやって反対にいらっしゃると思っていました。俺のすることには、いつも反対なさいますよね。」
「それは・・・・・・っ」
「俺は、あなた方の〝お人形〟じゃあありません。公爵の家に生まれても1人の個人です。
父上と母上のお気持ちは、ウンザリするほどに理解しています。〝公爵家の跡取りだから、身分の立った方と添うて欲しい〟ですよね?」
「当たり前だ!示しがつかないでは、ないか。」
「そうです。いくら王さまに覚えめでたい存在とは、言え。きちんとした良家の才女を娶《メト》ってこそ身が立つのです。」
耳がタコになほどに訊かされてきたことをこうも面と向かって言われウンザリする。
「しかし彼女を追い出せば我が家は、たちまち家名を穢すことになります。」