この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第32章 真実は・・・・・・
大切なのは、どちらが〝信用に足るか〟・・・なのだ。
伯爵家と言えどもここは、没落寸前だ。その為家は、〝手入れが行き届いている〟とは・・・言えなかった。
そんな敷地内に入り車を停めてインターホンを押す。訊き慣れてしまった執事の返答に毅然と名乗る。まぁ、名乗らなくともカメラ付きなので素性など判りきったものだが。
「いま開錠致します。」
ドアが開くのが判る。
「いらっしゃいませ、ジュリアスさま。」
「なんで来たのかは、言わなくっても判っているな?」
出迎えた執事にハッキリと告げた。
「ミエリアさまがお待ちですので中へどうぞ。」
「ふん、答えないって訳か。まぁ・・・いいだろう。お前に用がある訳じゃないしな。」
悪態を付いても涼しい顔だ。さすがは、〝執事〟と言うべきか。