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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第35章 邪心の潔白
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なに一つとして弁明する必要性など感じていない。私は、貴族階級に身を置く1人として彼が道に外れないように手を差し伸べたに過ぎない。
この階級に何度も何度でも言うけれど〝愛〟など存在しない。もしも存在するならそれは、希なケース。
だから家柄を見て相手を決めるのは、当たり前。〝自由恋愛結婚〟など認めてしまえばこの階級の存亡に関わる。
1人息子として生を受けてイヤと言うほどに身に染みているハズのあの人が〝初恋〟に浮かれて前後不覚だなんて・・・少しガッカリだ。妻になれたら最高のステータスが手に入るのだ。
だからなにがあっても逃しは、しない。
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「お父さんっ、放してっ!!」
彼が仕事に行ってから両親と食事をして一息ついてから自分の思いを改めて話した。〝やはり彼と居たい〟と言う旨を・・・