パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第37章 　身勝手な贖罪

　　


「ミエリア･･････」


「同情は･･････要りません。そんなモノは、要らないのです。どうか私と婚姻して下さい、ジュリアスさま。
　そうしたら彼女を。〝黒髪の乙女〟を愛するのを許して差し上げます。別邸を構えて側室として傍に置くことも許しましょう。前にも･･････こんなお話しを致しましたわね。」


　それは、彼を騙して致したときのこと。


「ミエリア･･･何度言えば･･････ソレは、出来ない。
　自分をもっと大切にしてくれ。」


「大した功績も由緒もない貴族の家に正妻の唯一の子として生まれてしまった私が。女の私が･･･〝自分を大事に〟ですって？本当にあなたは、貴族のお生まれなのかしら？
　ボロを着たって、人の足下で暮らしても構わない。けれど哀れみや蔑まれるのだけは、イヤ。」