この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第37章 身勝手な贖罪
「可哀想にな・・・」
今さらそんな言葉を言われてもなんとも思わない。ただこんな姿を彼が見たらどんなに傷付くだろうかと・・・そんなことばかりが頭を過ぎって仕方がなかった。
「もう・・・終わって。」
「珱月・・・結局迎えには、来ないんだな〝誰も〟。」
「そう、です・・・ね。」
来ても欲しくない。だから気のない返事をする。
「もう我が家は、終わりだ。君の所為で・・・我が家は、終わりだ。」
「私の、所為・・・?」
「そうだ。君の所為だよ。君さえ居なければ・・・ミエリアが傷付くこともなかったんだ。」
男の言い分は、本当に身勝手なものだ。自分たちの家の為に格上の家との婚姻を望みそれを邪魔されたと言って攻撃をしているのだ。
「ジュリアス、さんは・・・初めから・・・・・・あなたの妹さんとは・・・ッ?!!」