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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第38章 残酷な仕打ち
『私が妬ましいの?』
『まさかっ。王女さまを妬ましいなどと・・・私は、こんな素性も知れない私を受け入れて下さったこの国を〝ランデルージュ〟を愛しているのです。この命に代えてもいいほどに。
ですから王女さまには、倖せになって頂きたいのです。
私の王子さまへのこの気持ちが杞憂《キユウ》ならばよいのです。しかしこの国は、まだ復興の途中です。何ごとにも慎重をきすべきなのです。』
『そんなの知らないっ!クロエは、私が妬ましいのよっ!!』
『王女さまっ!!』
王女は、部屋へと閉じこもってしまった。
『どうか・・・私の心を疑わないで下さい。王女さま・・・私は、私は・・・・・・』
『クロエ。』
『王さま・・・・・・』
『気にすることはない。初めての男だ。王女も信じたいのだ。』
『判っております。』