この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第38章 残酷な仕打ち
『どうしたものか・・・』
『ご心配なく。なにも起きません・・・』
隣国とのことに頭を悩ませている王さまが心配でならない。
『クロエ・・・?』
『大丈夫です、王さま。ご心配なく。』
『クロエ・・・〝なにも〟しては、ならぬぞ。けっして〝なにも〟だ。』
『私は、王女さまをお守り致します。』
『ああ、頼む。』
廊下を歩いて行く王さまを見送る。
『あなたのためなら、どんな苦痛でも・・・王さま。ジュリアン。』
「え・・・・・・??」
『あなたにもきっと、判る・・・・・・』
《 《
「待っ・・・・・・!!」
妙にリアルの夢の少女に叫んで目が覚めた。
「痛・・・・・・ッ」
身体が軋むように痛む。
「目が覚めたか、珱月。」
「っ、・・・・・・」
視線を向けると男が近くに居た。