この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第6章 〝愛〟を知らない
「無理を強いたのは、なせですか?酷い仕打ちをしたかった訳では、ないでしょう?」
「はは。お前は、俺の親よりも理解が深いな。」
「恐れ入ります。」
「そうだ。人間の扱いは、得意だ・・・・・・と思ってきた珱月に出逢うまで。
人間嫌いの国王の親衛隊長・・・それを隠すために仮面を被ってきた。だから家でも仮面を被りたくなくて縁談は、全て断ってきた。しかし彼女と出逢ってからおかしい。
あの夜のことを彼女は、知らないのだ。相手に〝好きでもないクセに〟と言われてもなんとも思わなかったのだがな・・・なぜか彼女に言われて理性が吹き飛んだ。」
「(なんの、話し・・・・・・)」
執事と彼の会話が図らずも丸訊こえだ。
「文武両道でなんでもこなせるハズの我が主さまは、〝初恋〟をなさったのですね。」
「な、んだと・・・ロイ?」