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チカちゃん先生のご褒美
第8章 知佳先生の奮闘

   *

「で、触らせるのって、どこまでの予定?」
「え?どこまで?」

 その日の夜。
 台所に並んで、お皿を洗って片付けながら、そう聞かれた。


「どこまで、って……胸まで?」

 お皿を拭きながら、答える。
 触らせるのは、胸までだよね?
 他のとこ……は、触らせなくていいよね?

「範囲じゃない」
「え?……きゃ」

 太郎さんは手を洗い終えてタオルで拭いて、私の手からお皿とふきんを取り上げた。それを片付けると、何故か私をシンクの上に乗せた。

「範囲じゃなくて……深度?」
「しっ……しんど?……あ、やんっ」

 そのまま、エプロンの上から胸を触られる。

「知佳の普段の格好の枚数は、この位だろ」
「ん……そ、かな」

 確かに、ブラとトップスとエプロンは、ブラとトップスとカーディガンくらいかな……。
 私が考えてる間に、太郎さんはトップスのボタンを外して袖を抜いて、引っ張って脱がせた。

「上着脱いだら、こんなもんだろ?」

 ブラと、エプロン。
 布の枚数は、ブラとトップスと、同じだけど。

「そうかもだけどっ……なんでエプロンの方を取らないの?」
「趣味。」
「趣味、って……ぁっ……んっ」

 服の上から触られるのって、もどかしい。
 直接触られる気持ちよさを知ってるから、尚更。

「これ、どう?」
「どう、って……全部脱いで、触って欲しい?」
「ばーか。それじゃあ、全っ然、練習にならない」

 デコピンされた。痛くないけど、ひどい。

「これ、練習……?」
「この前、生徒に触られてもイかない様に練習しないとって言っただろ」
「そんなのっ……イかない、もんっ」

 ひどい。私のこと、信じてないの?
 太郎さん以外に触られて、イく訳ないじゃんっ。

「『知佳先生ー、もっと脱いで下さーい』」
「きゃ」

 学生っぽいつもりなのか。
 砕けた口調の太郎さんに、今度は、ブラを外された。
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