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チカちゃん先生のご褒美
第9章 チカ先生の卒業
「学校だって留年させたい訳無いだろ?何度か救済が入った上で落としたんだから、自業自得だ」
「酷ーい、内川君!」
「酷いのはお前だ。チカ先生に悪いと思えよ」
「思ってるよ!」
二人が言い合いしてたら、他の子もこっちに気がついた。
「お!内川登場!」
「おせーよ内川ー!」
「悪い。みんな揃った?」
「うん。チカちゃんも乾杯しよ!」
「とりあえずビール!」
野際くんが、ピッチャーを持った。
「え。じゃ、ちょっとだけ」
「ちょっとね!了解!」
「あ、もう……えっ!?わ!」
大きめのグラスに注がれたビールは、ぎりぎりを通り越して、溢れた。
「っあ失敗ー」
「どこがちょっとだよ」
「うるさい、内川。ほとんど泡だろ、泡」
「チカちゃん、これ」
「え」
内川くんが三センチくらい注いだグラスを渡してくれる。
「そっち、くれる?」
「あ、うん」
溢れたグラスを、お手拭きでぬぐって渡す。
「では、皆さーん!俺らのチカちゃんを囲んで、もう一回乾杯ー!」
「乾杯ー!」
「チカせ……チカちゃん、かんぱーい!」
「うん」
「来てくれてありがとー!」
「こちらこそ、呼んでくれてありがと!」
生徒たちが乾杯しに来て、懐かしくて賑やかな飲み会が始まった。
「ねー、チカちゃんまだ独身?」
皆の近況を一通り聞き終えた後、野際くんが聞いて来た。
この子、あんまり強くないのかも。顔は赤くないけど、目が真っ赤。
「野際!それもセクハラ!」
「うるせーな、セクハラセクハラって……んな事言ったら話なんか出来ねーよ!」
「仕方ないよー。高校ん時から、野際は歩くセクハラだもんねー」
野際くんばっかりせめられて、何だか可哀相かも。
それで、思わず。
「結婚は、してないよ」
何の指輪も嵌めてない左手を、ひらひら振る。
「え!?まだ独身っ!?……痛っ!」
「まだ、って失礼じゃん!」
「そーそー!結婚しなくちゃいけない訳じゃ無いんだしさー」
女の子達が、わいわい騒ぐ。
野際くんは、小突かれた頭を押さえてぼやいた。
「だってさー」
「野際」
「ん?」
「なんか追加頼む?」
「お、ありがと」
野際くんは、内川くんに渡されたメニューを眺め始めた。
今のうちに、トイレに行こう。野際くんはメニューに夢中だから、からかわれないし。
近くの女子に断って、席を立った。
「酷ーい、内川君!」
「酷いのはお前だ。チカ先生に悪いと思えよ」
「思ってるよ!」
二人が言い合いしてたら、他の子もこっちに気がついた。
「お!内川登場!」
「おせーよ内川ー!」
「悪い。みんな揃った?」
「うん。チカちゃんも乾杯しよ!」
「とりあえずビール!」
野際くんが、ピッチャーを持った。
「え。じゃ、ちょっとだけ」
「ちょっとね!了解!」
「あ、もう……えっ!?わ!」
大きめのグラスに注がれたビールは、ぎりぎりを通り越して、溢れた。
「っあ失敗ー」
「どこがちょっとだよ」
「うるさい、内川。ほとんど泡だろ、泡」
「チカちゃん、これ」
「え」
内川くんが三センチくらい注いだグラスを渡してくれる。
「そっち、くれる?」
「あ、うん」
溢れたグラスを、お手拭きでぬぐって渡す。
「では、皆さーん!俺らのチカちゃんを囲んで、もう一回乾杯ー!」
「乾杯ー!」
「チカせ……チカちゃん、かんぱーい!」
「うん」
「来てくれてありがとー!」
「こちらこそ、呼んでくれてありがと!」
生徒たちが乾杯しに来て、懐かしくて賑やかな飲み会が始まった。
「ねー、チカちゃんまだ独身?」
皆の近況を一通り聞き終えた後、野際くんが聞いて来た。
この子、あんまり強くないのかも。顔は赤くないけど、目が真っ赤。
「野際!それもセクハラ!」
「うるせーな、セクハラセクハラって……んな事言ったら話なんか出来ねーよ!」
「仕方ないよー。高校ん時から、野際は歩くセクハラだもんねー」
野際くんばっかりせめられて、何だか可哀相かも。
それで、思わず。
「結婚は、してないよ」
何の指輪も嵌めてない左手を、ひらひら振る。
「え!?まだ独身っ!?……痛っ!」
「まだ、って失礼じゃん!」
「そーそー!結婚しなくちゃいけない訳じゃ無いんだしさー」
女の子達が、わいわい騒ぐ。
野際くんは、小突かれた頭を押さえてぼやいた。
「だってさー」
「野際」
「ん?」
「なんか追加頼む?」
「お、ありがと」
野際くんは、内川くんに渡されたメニューを眺め始めた。
今のうちに、トイレに行こう。野際くんはメニューに夢中だから、からかわれないし。
近くの女子に断って、席を立った。