この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
チカちゃん先生のご褒美
第9章 チカ先生の卒業
「チカちゃんは、俺らがやる気出す為に協力してくれたんだろ」

 内川くんは抑えた声で、だけどはっきり、野際くんに言った。

「立場的にはダメかもだけど、どっちかって言うと俺らが無理矢理やらせた側だし」
「どっちとか関係ねぇよ!教師が生徒にあんな」
「しーっ。外に聞こえる」

 声を荒げる野際くんに、内川くんが淡々と言う。

「それに、証拠あんの?」
「え」
「あれが俺らの妄想じゃなかったって証拠、有んのかよ」
「……そんなもん」

 急に弱腰になった野際くんに、内川くんはふっと笑った。

「誰か見てた訳じゃ無い、有るのはお前の証言だけだ。目撃者も居なきゃ証拠も無いんじゃ、人一人クビにするには弱くないか?」
「っ」
「分かったら、離せ。先生と付き合いたいんなら、まずは告白でもしろよ」
「お前、馬鹿かっ?!こんなオバサンと付き合うとか有るかよ!」

 野際くんは捨て台詞を残して私から離れると、さっさと部屋を出て行った。

「大丈夫?」

 内川くんが手を貸して、起き上がるのを手伝ってくれた。

「うん。ありがと」

 起き上がって、ブラとスカートをこそこそ直す。

「なんか、ごめん。」

 私から目をそらした内川くんが、ぼそっと言った。

「どうして内川くんが謝るの?」
「……なんとなく?」

 内川くんの口調がおかしかったのとほっとしたのとで、思わずくすっと笑ってしまった。

「……チカちゃん?」
「なあに?」
「この後、どうする?」

 内川くんは困った様に眉を寄せながら微笑んだ。

「まだお開きまで時間有るけど、戻る?帰る?」
「そうだね……」

 どうしようか、迷う。
 戻ったら、野際くんと気まずそう。
 けど、まだ皆と話せてない。せっかくの機会だから、出来れば全員と話したい。

「あのー?」
「あ」

 迷っていたら、声が掛かって、戸が開いた。

「お客さん、どうしました?」
「すみません。ちょっと気分が悪くなって……すぐ出ます」

 店員さんに頭を下げて、部屋を出る。さっき開けられなくて、良かった。

「やっぱり、戻る」
「そう?キツかったら言って」
「うん。内川くん、しっかりした人になったねー?」
「え?」
「大人になったって言うか」
「またそれ?二十歳過ぎたから、大人だし!……ただいまー」

 座敷に戻ると、おかえりー!って、あちこちから声が上がった。
/116ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ