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僕の美しいひと
第3章 じゃじゃ馬ならし
ハンストを起こした清良は、寄宿舎の部屋に閉じこもった。

「ムカつくムカつくムカつく!」
枕を壁に投げつける。
枕の中の羽毛が部屋に舞い上がる。

「何なんだよ!何がビー玉だ!バカ!」
ベッドに飛び乗り毛布を足で踏みしだく。

「大体!頭おかしいんじゃないの⁈あいつ!
コソ泥していたあたしをつかまえて、レディ⁈
なれる訳ないじゃん!」
もう一度、枕を窓硝子に投げつける。
白い羽毛はまるで雪のように舞い落ちた。

清良はふう…と息を吐いた。
…先ほどの記憶がまざまざと蘇る。

「あたしは、そんなもんになる気ないから!
あんたの言うなりになんかならない!
あたしは所詮、下品なド貧民なんだよ!
生きるためには何でもやった!
あんたとは違う!
あんたみたいな生まれながらのお上品なお貴族様とは最初から違うの!
ビー玉で上等なんだよ!」
そう叫ぶと、止める郁未の手を振り切り、部屋を出ていったのだ。

「…何がビー玉だよ…。
ふざけんなよ…」
…力なく呟く。

…何であの男は、あたしなんかをお姫様みたいに教育しようとしているんだろう…。
…あたしなんか…。

生きるためには身を売ること以外、なんでもやってきた…。
みじめな思いも…悔しい思いも…山ほどしてきた…。
…あんな…綺麗で清潔な男とは違う…。


…と、その時…。
軽やかなノックの音が聞こえた。
清良は振り返る。

…続く静かな声…。
「…清良…。僕だ。入るよ…」

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