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僕の美しいひと
第6章 すれ違う想い
「…原嶋哲也か…。手強いライバルが現れたな」
やれやれといった様子に肩を竦め、賢一郎がバルコニーに現れた。
「兄様…。ご存知なのですか?」
賢一郎は手にしたシャンパンの杯を郁未に渡しながら、自分も一気に飲み干した。
「原嶋氏を知らない実業家はおらんよ。
…戦後の闇市から始まり今や横浜の海運会社の大元締めだ。
元々は船員上がりらしいが、ここ数年で驚くほどに財をなしてきた。
数多くの船を所有しているが、石油のタンカーに眼をつけたのが先見の明があったな。
最近は外国船も買収を始めている。
頭は切れるし勘が良い。
いわゆる成り上がりの金持ちだが、そこを逆手にとって上手く他人の懐に入り込む。
…商才に長けているが、妙に愛嬌のある不思議な男だよ」
賢一郎は、広間を振り返った。
やれやれといった様子に肩を竦め、賢一郎がバルコニーに現れた。
「兄様…。ご存知なのですか?」
賢一郎は手にしたシャンパンの杯を郁未に渡しながら、自分も一気に飲み干した。
「原嶋氏を知らない実業家はおらんよ。
…戦後の闇市から始まり今や横浜の海運会社の大元締めだ。
元々は船員上がりらしいが、ここ数年で驚くほどに財をなしてきた。
数多くの船を所有しているが、石油のタンカーに眼をつけたのが先見の明があったな。
最近は外国船も買収を始めている。
頭は切れるし勘が良い。
いわゆる成り上がりの金持ちだが、そこを逆手にとって上手く他人の懐に入り込む。
…商才に長けているが、妙に愛嬌のある不思議な男だよ」
賢一郎は、広間を振り返った。

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