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僕の美しいひと
第6章 すれ違う想い
和やかな気持ちのままに、尋ねる。
「ここの馬場には?」
「最近、乗馬を習い始めて…今日は初めての遠乗り…」
…そう言えば、先日の夜会で乗馬の話をしていたな…。
「そうか。…乗馬は楽しいよ。
君みたいなお転婆娘にはぴったりなスポーツだ」
清良がむっとして口を尖らせた。
「もうお転婆じゃないもん!」
「ほら、その言葉遣い。…感情が露わになるとつい出てしまうみたいだね。
気をつけなさい」
澄ました貌で忠告する。
「相変わらず小うるさいねえ…」
…と、眉を顰めながらも、そっと呟いた。
「…でも…。
なんだか懐かしい…」
見上げる美しい瞳と、眼が合う。
「…清良…」
…澄み切った大きな瞳、白い肌、可愛らしい鼻筋、そして…形の良い薄桃色の唇がそっと開いた。
「…あたし…ずっと嵯峨先生のこと、考えてた…」
「…清良…」
「…本当に…あたしじゃ、だめなの?
あたしじゃ、嵯峨先生の恋人にはなれないの?」
一途なその瞳…。
必死な想いが伝わってくる。
思わずその細い肩を引き寄せてしまいたくなる自分の欲望を必死で抑え込む。
「ここの馬場には?」
「最近、乗馬を習い始めて…今日は初めての遠乗り…」
…そう言えば、先日の夜会で乗馬の話をしていたな…。
「そうか。…乗馬は楽しいよ。
君みたいなお転婆娘にはぴったりなスポーツだ」
清良がむっとして口を尖らせた。
「もうお転婆じゃないもん!」
「ほら、その言葉遣い。…感情が露わになるとつい出てしまうみたいだね。
気をつけなさい」
澄ました貌で忠告する。
「相変わらず小うるさいねえ…」
…と、眉を顰めながらも、そっと呟いた。
「…でも…。
なんだか懐かしい…」
見上げる美しい瞳と、眼が合う。
「…清良…」
…澄み切った大きな瞳、白い肌、可愛らしい鼻筋、そして…形の良い薄桃色の唇がそっと開いた。
「…あたし…ずっと嵯峨先生のこと、考えてた…」
「…清良…」
「…本当に…あたしじゃ、だめなの?
あたしじゃ、嵯峨先生の恋人にはなれないの?」
一途なその瞳…。
必死な想いが伝わってくる。
思わずその細い肩を引き寄せてしまいたくなる自分の欲望を必死で抑え込む。