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劣情ストーリーテラー
第59章 弁護士・理加(31)の秘密と屈辱の夜
「それに、あんたなんかが彼と、そんな繋がりがあるだなんて、それこそウソよ」
ああ、僕は18で施設を出てからガムシャラに働いて、なんとか夜間大学を卒業した程度の末端もいいところですからね、彼とは表向きは縁もゆかりもない人生だった
「いまさらこんなこと言われて信じるほうがおかしい!」
誰にも言ってませんでしたからね、でも、僕と彼は血を分けたといってもいいくらいの絆で結ばれている
「そんなこと…」
あるから今こんなことになってるんですよ、あなたをここに連れてくるのに何も障害がなかったわけないでしょ?それを克服するのに権力を発揮した人間がいるとは思わないんですか?
「くっ」
彼の権力をもってすれば、実現可能なプランですよ、それは理解できるでしょう?
「何が、目的なの?」
あなたが僕らのコントロール下にあるということをそろそろ分からせないといけないと思いましてね
「逆恨み?あなたとの裁判は正当な権利に基づいたもので、判決も社会的に妥当なものと評価されてるわ!」
そうでしょうとも、メディアでも活躍される気鋭の弁護士が体制側について訴えた案件だ、いろんな忖度が働いて僕みたいなポっと出が勝てる見込みなんて全くない話だ
「あなただって罪に問われたわけじゃない」
そう、カネの生まれる元を体制に引き戻しただけで悪意を働いたわけじゃない、みんなそう思ってる、でも、僕が必死になって作り上げたハミ出し者のラストリゾートを無理やり解体して大資本の管理下に閉じ込めた、それは人間の自由に対する権力の横暴だ、だから、その責任をあなたにはカラダで痛感してもらうことにした
「勝手なことを」
そう、これは僕の個人的な復讐だ、だけど、あなたの力を上回る権力が僕の側についた、だからあなたは今からそれを受け止めなくてはならない
「何する気?」
自分が今どんな格好をしてるのか、見ればわかるでしょう?