この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ガーネット弐番館
第1章 再会
「お仕事がお忙しいって聞いていたけど、たまにはこちらに来られてるのね~」
初対面にも関わらず、至近距離でマシンガントークを始めた今井のおばちゃんに、あまり動じない航平も驚いている。
「ええ。まあ」
頼むから、このまま。
このまま、立ち去りたい!
「あの、急いでるので、この辺で」
なんとか、航平と今井さんの間に入った。
「もう!中野さんたら、隠さなくても〜!」
なんとか離れようと、突っ立ってる航平の体を背中でぐいぐい押してみるも、ビクともしない。
「誰?」
「アパートを紹介してくれた不動産屋さんなんだけど...」
少しだけ振り返り小声で説明しようと試みるも、やはり今井さんが引っ込まない。
「今井です〜。ほら、イマイ不動産の!」
知ってて当然と今井さんが胸をはる。
いや、航平は知らないんだよ。
「ああ。どうも。睦美がお世話になってます」
は!?
何、航平も乗っかっちゃって。
やめて〜!
って、“睦美”だなんて、呼ばれた事ないんですけど!!
「いえいえ〜。ほんっと、中野さんが隠すだけあるわね〜!この辺りじゃ見かけないぐらい素敵な方だわ〜」
「どうも」
何、褒められてまんざらじゃないみたいな。
お願いだから、移動して。
さり気なく腕のあたりを引っ張ってみるも、気づかないのかビクともしない。
「でもあなた、いくら仕事が忙しいからって、なんでも中野さんに任せっきりはダメよ」
ああ。余計な事を。
「はぁ」
頼むから、それ以上言わないで〜!
「今井さん!ほんとに私たちは、あの、その」
どうこの場を離れようかとしていると、今井さんの娘さんだかお嫁さんだかが呼びに来た。
タイミングよく現れてくれて、ほっとする。
もうちょっと早く来てくれてもよかったぐらい。
「あら。順番なの?もうちょっとお話したかったわぁ」
「書類、近いうち持っていくので。では、これで」
やっとこの場から離れられると、胸をなで下ろした瞬間。
「そうそう。結婚式はいつになったの?」
!!!!
やられた。。。。
もうダメだ。
もう誤魔化せない。
「流石にもう決まったんでしょ?まだなの?ダメよ~。早く決めないと!こういうのはね、先送りしてたらダメなのよ。勢いがある時にね、こうバババーっと」
初対面にも関わらず、至近距離でマシンガントークを始めた今井のおばちゃんに、あまり動じない航平も驚いている。
「ええ。まあ」
頼むから、このまま。
このまま、立ち去りたい!
「あの、急いでるので、この辺で」
なんとか、航平と今井さんの間に入った。
「もう!中野さんたら、隠さなくても〜!」
なんとか離れようと、突っ立ってる航平の体を背中でぐいぐい押してみるも、ビクともしない。
「誰?」
「アパートを紹介してくれた不動産屋さんなんだけど...」
少しだけ振り返り小声で説明しようと試みるも、やはり今井さんが引っ込まない。
「今井です〜。ほら、イマイ不動産の!」
知ってて当然と今井さんが胸をはる。
いや、航平は知らないんだよ。
「ああ。どうも。睦美がお世話になってます」
は!?
何、航平も乗っかっちゃって。
やめて〜!
って、“睦美”だなんて、呼ばれた事ないんですけど!!
「いえいえ〜。ほんっと、中野さんが隠すだけあるわね〜!この辺りじゃ見かけないぐらい素敵な方だわ〜」
「どうも」
何、褒められてまんざらじゃないみたいな。
お願いだから、移動して。
さり気なく腕のあたりを引っ張ってみるも、気づかないのかビクともしない。
「でもあなた、いくら仕事が忙しいからって、なんでも中野さんに任せっきりはダメよ」
ああ。余計な事を。
「はぁ」
頼むから、それ以上言わないで〜!
「今井さん!ほんとに私たちは、あの、その」
どうこの場を離れようかとしていると、今井さんの娘さんだかお嫁さんだかが呼びに来た。
タイミングよく現れてくれて、ほっとする。
もうちょっと早く来てくれてもよかったぐらい。
「あら。順番なの?もうちょっとお話したかったわぁ」
「書類、近いうち持っていくので。では、これで」
やっとこの場から離れられると、胸をなで下ろした瞬間。
「そうそう。結婚式はいつになったの?」
!!!!
やられた。。。。
もうダメだ。
もう誤魔化せない。
「流石にもう決まったんでしょ?まだなの?ダメよ~。早く決めないと!こういうのはね、先送りしてたらダメなのよ。勢いがある時にね、こうバババーっと」