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ガーネット弐番館
第10章 新しい出来事
そう航平が言いながらも、その指は睦美の肌の上を優しく移動する。

顔を寄せて小さく笑い合うと、ふたたび唇を寄せた。





睦美の職場は、案外あっさり退職を許可した。

寿退社というのが最たるものたが、元々がパートや契約社員がほとんどで。
睦美が半年前に正社員になったのも、新しい規定で仕方なくだったらしい。

ただし、次のスタッフに引き継ぐまでは。
ということで、あと3ヶ月は残らないといけない。

微妙な時期になって、航平のほうのスタッフとしてはどうかな?と思ったが。
本当にカフェスタッフとして、それこそパートとして採用が決まった。
時期もちょうどいいらしい。

折角正社員になれたのに、またパートだが、こればかりは仕方ない。


睦美の両親は、あまりに性急な婚約と結婚に、初め反対のようだった。
挨拶に行った時の第一印象の航平が、表情が冷たく事務的に見えて、それも原因だったらしい。

普段一緒に居る妹の結婚相手が、すごく人なっこく笑顔の耐えない人物なのだ。
姉である睦美にも、そんな人物をと勝手に思っていたらしい。

最初は昼間に訪れたので、次は美味しいお酒を何本か携えて別日に夕方からもう一度トライした。

睦美と同じく日本酒好きな父親は、あっさり陥落。
当然、航平の飲みっぷりと、アシストが高評価を受けた。

母親には、じっくり航平が話をし。
2人を一晩かけて説得してくれた。

その中で、航平が差し出した貯金通帳が最大の効果を発した。

まさかそんなものが提示されるとは睦美も思ってなくて。
一緒に中を初めて見ることになった。

年齢にしては、結構な金額である。

大学生の頃から、バリバリ働いていて、特に散財するような趣味もなかった。
貯金が趣味みたいになって、ゆくゆくは都内にマンションでも買おうかと思っていたらしい。

こっちの田舎なら、余裕で庭付き一戸建てが建つ。

他にも、健康診断の結果の書類、生命保険の証書。
家族や親族などの構成やら職業やらが書いてある書類を作成してあったり。
今や昔の自分や家族の写真の入ったアルバム数冊。
小学校の通知表、高校時の陸上県大会で入賞した賞状なんかもあった。

思いつく限り、自分を表す物を用意してきたらしい。

睦美も知らない事が多すぎるぐらいで、家族と一緒にちょっと引いて、かつ驚いた。
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