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ガーネット弐番館
第11章 令和婚
少し緊張気味な睦美に反して、航平はいつも通りだ。
いや、実は少しテンション高めかもしれない。
パッと見分からないけども。

「航平は緊張しないの?」

「んー。緊張より、楽しみなのが勝つ、かな」

当日のお楽しみだとか言って、まだ睦美のウェディンドレス姿を見てない。
シンプルな“スレンダーライン”という型らしく。
広がりが少なく、長さも床にギリギリ着くぐらいだ。

色々来てみたが、睦美にはこのタイプのドレスが合っているようだった。

というか、他のプリンセスラインとか、マーメイドラインとかがあまりにも似合ってなかった。

レストランでお披露目食事会というのもあって、シンプルで動きやすそうなドレスに決めた。

航平にも選んで貰いたかったのだが、頑なに嫌がった。

そんなに楽しみにされても。

「違うよ。...いや、ドレスも楽しみだけど。睦美を家族や友達に紹介するのが楽しみなの」

...はぁ。

それが緊張するんですけども。

だいたい、同い歳なので若くもないし、笑顔振りまく可愛いらしさもないし。
背が高くて薄っぺらくて、女子力スキルも低く。
仕事も点々とし、お金も溜まってない。

長所といえば、ちょっとお酒に強いぐらいなのに。

「自己評価低いな」

それに比べて航平は、名の通った大学出て。
一流企業で新しいプロジェクトのリーダーを任され。
背も高く、洗練された雰囲気で、まあイケメンと言っていいだろう。
家事スキルも高い。

欠点の方が、少なくて。
仕事が転勤が多く、休みが少ない。
表情があんまり変わらなくて、言葉数が少ない。
時々変に突っ走って、冗談が笑えない。
几帳面で、細かく完璧主義なところがある。
それからー。

「ん?ちょっと、多くね?全然少なく無いじゃん」

...確かに。


気を取り直して。


婚活市場で言うと、航平がハイレベルなのに対して、睦美の価値は低め。

共通点は、日本酒が好きだということ。

そして、セックスの相性がいいこと。

でもこれを今日みんなの前で披露する訳にもいかないし。

馴れ初めや、付き合い始めた時期のこととかも聞かれたら、どう答えればいいだろう。

「俺が超ベタ惚れなんだから。それだけ伝わればイイの」

冗談...では無さそう。

恥ずかしくなるような台詞を、表情ひとつ変えずさらりと言い放つ。
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