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ガーネット弐番館
第11章 令和婚
「2人とも固いね。もうちょっと自然な感じで笑えないかな~?」
そんな事を言われても、こんな撮影当然初めてだし。
緊張するし。
肩が触れるほど近づいた時、航平から声がした。
「...ドレス似合ってる」
幻聴かと思う程、小さな声であらぬ方向を見たままだった。
「本当?」
母と妹には、「もっとゴージャスなのにしなよ~」「こんなの地味過ぎ」とか散々言われたドレスだけど。
シンプル好きな睦美は凄く気に入った。
というか、ゴージャスに広がったドレスがどうもしっくりこなかったというのがあるけども。
「ん。可愛い」
可愛いとか言われ慣れてなくて、面喰ってしまう。
しれっとカメラを向いたままの航平からは動揺なんて見てとれないけど。
睦美は内心激しく動揺してしまう。
その間も指示がガンガン飛んできて、2人で寄り添ってみたり。背中合わせにくっついたり。
相変わらず「笑って~!」と指示されるけど、ドキドキが止まらなくてそれどころじゃない。
「俺は?どう?」
「うん。かっこいい...」
普段黒っぽい格好ばかりを見ているからか、タキシードの白が目に眩しい。
こうやってみると、やっぱりイケメンなんだなと思う。
表情硬いし、クールだけど。
きっとそれがモデルっぽくもあり、写真に映える。
「七五三みたいじゃないか?」
せっかくイイ雰囲気だったのに、真面目な顔して航平がそう言うもんだから、睦美は堪えきれず吹き出してしまう。
「髪もこんなくるくるにして。俺の自慢のサラサラが」
サラサラ、自慢だったんだ!
「もう笑わせないで~」
思わず声に出して笑ってしまって、ふと写真撮影中だったのを思い出す。
「いいよ!今の。自然な感じ出てて。もっと話し続けて」
話しているとお互い落ち着いた笑顔になれた。
その後も、撮影の為に用意されたベンチやら、レストランの正面にも回って写真を撮りまくった。
YUKIさんの注文にも慣れてきて、後ろ向いたり。
至近距離で見つめ合ったり。
「Happy Wedding」と書かれたボードを持ったり。
撮影しながら徐々に取材らしきテレビやカメラマンも増えて。
ちょっと早めに着いた親族なんかも見つけて見学にやって来た。
時間が来て終わるころは、ありえない程沢山の人に囲まれての撮影になっていた。
そんな事を言われても、こんな撮影当然初めてだし。
緊張するし。
肩が触れるほど近づいた時、航平から声がした。
「...ドレス似合ってる」
幻聴かと思う程、小さな声であらぬ方向を見たままだった。
「本当?」
母と妹には、「もっとゴージャスなのにしなよ~」「こんなの地味過ぎ」とか散々言われたドレスだけど。
シンプル好きな睦美は凄く気に入った。
というか、ゴージャスに広がったドレスがどうもしっくりこなかったというのがあるけども。
「ん。可愛い」
可愛いとか言われ慣れてなくて、面喰ってしまう。
しれっとカメラを向いたままの航平からは動揺なんて見てとれないけど。
睦美は内心激しく動揺してしまう。
その間も指示がガンガン飛んできて、2人で寄り添ってみたり。背中合わせにくっついたり。
相変わらず「笑って~!」と指示されるけど、ドキドキが止まらなくてそれどころじゃない。
「俺は?どう?」
「うん。かっこいい...」
普段黒っぽい格好ばかりを見ているからか、タキシードの白が目に眩しい。
こうやってみると、やっぱりイケメンなんだなと思う。
表情硬いし、クールだけど。
きっとそれがモデルっぽくもあり、写真に映える。
「七五三みたいじゃないか?」
せっかくイイ雰囲気だったのに、真面目な顔して航平がそう言うもんだから、睦美は堪えきれず吹き出してしまう。
「髪もこんなくるくるにして。俺の自慢のサラサラが」
サラサラ、自慢だったんだ!
「もう笑わせないで~」
思わず声に出して笑ってしまって、ふと写真撮影中だったのを思い出す。
「いいよ!今の。自然な感じ出てて。もっと話し続けて」
話しているとお互い落ち着いた笑顔になれた。
その後も、撮影の為に用意されたベンチやら、レストランの正面にも回って写真を撮りまくった。
YUKIさんの注文にも慣れてきて、後ろ向いたり。
至近距離で見つめ合ったり。
「Happy Wedding」と書かれたボードを持ったり。
撮影しながら徐々に取材らしきテレビやカメラマンも増えて。
ちょっと早めに着いた親族なんかも見つけて見学にやって来た。
時間が来て終わるころは、ありえない程沢山の人に囲まれての撮影になっていた。