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ガーネット弐番館
第11章 令和婚
撮影中は気にならなかったが、終わってみてその人数にぎょっとした。

次々名刺を渡されて、航平と一緒に取材を受ける。
出会った経緯とか交際日数とか聞かれたらどうしようかと思っていたが、航平がしれっと無難に返答していた。
睦美は横でひきつり笑いをしていただけだ。
取材の人に言われるまで、航平と手を繋いだままなのが気付かないほど、これまた緊張しまくりだった。

しれっと手を離そうとしてみたものの、航平がぎゅうっと握ってきて離せなかった。
そっと航平を伺うも、何食わぬ顔で取材を受け続けている。
強く振り払うわけにもいかなくて、結局ずっと手を繋いだまま取材を受けた。
気付いた当初は恥ずかしさでいっぱいだったが、次第に安心が勝ってきて、睦美からも指を絡めた。


地元テレビが2社。ケーブルテレビが1社。
地元新聞や大手の地方版の記者、地方雑誌など合わせて数社。
地元の観光関連の人たち。
町役場の人。
などなど、招待客より多いのではと思うぐらいの人が出入りしたが、ほとんどが小一時間ほどで帰っていった。

数名残っているが、食事会の乾杯の風景が撮れたら帰るらしい。


レストランからほど近くにある、カフェになるところが、招待客の控え室だった。

長かった取材が終わって、慌ててそちらへ向かう。
手を繋いだままなのが少し気になったものの、急いで向かう理由があった。
まだ航平のご両親に挨拶が出来てない。

取材の途中に様子を伺いにいらしていたらしいが、どの方か分からなかった。


数ヶ月後カフェとしてオープン予定の主屋は、厨房などがまだ改装工事途中だ。
工事が終わった縁側や畳の部屋を、この度控え室にとお借りしている。
もちろん今日は工事はお休みだ。

お茶を静かに軽く飲んでいるだろうと思っていたら、もうそこでは賑やかな宴会が始まっているようで、かなり離れた位置でもその声が漏れて聞こえてくる。

天気がいいので、縁側が開け放たれているからだろう。
タバコを吸うためか、3人が縁側からほど近い庭のベンチらしきところで固まってしゃべっている。
子どもたちは、広い庭が楽しいのか走り回っていて。
近づく2人に軽く歓声があがった。

睦美と航平が縁側より畳の部屋に足を踏み入れると、拍手喝采だ。
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