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ガーネット弐番館
第12章 Bridal night
睦美の背中から肩の辺りに、航平が音を立ててキスをいくつも落としてゆく。

揺れる髪を避け、睦美の耳に舌を這わせる。

湿った息が耳にかかって、舐め回す音がいやらしく睦美に聞こえてくる。

体が起こされて、振り返った顔が捕らわれた。

小さく揺れながら、荒々しく舌が行き交う。

「ん...」「はぁ...」

ほぼ起き上がった上体と反対に、繋がった下半身は床に近いぐらい低い位置で音を立てている。

「ああっ、あああっ」

前にどんどんと力が加わって、起き上がっていた睦美の体が前に崩れ落ちた。

わずかに肘をつくように手を前に投げ出し、手探りでその辺のものを掴んで堪える。

喘ぎ声がもう悲鳴に近いぐらいになっていて、手の中の布製のものが何なのかも分からない。

「あああっ、あっ、また、またイっちゃ、ううっ!」

追い込むように航平が動いて、睦美の体が飛び跳ねまた果てた。

そのセイで航平が離れてしまうほど。

睦美はそのまま体を倒して、コタツの布団の上に半分乗っかるようにして波が去るのをやり過ごす。

睦美の手の中には、さっき握りしめた物がまだあって。
それは、よく見るとさっき脱ぎ捨てた航平のパンツだった。

航平が小さく笑って、そのパンツを取り上げて、遠くへ放った。

そのまま、睦美が半ば寄りかかったようになっているコタツを腕で押しやって、睦美の回りを少し広くする。

わずかに息を整えた睦美が、その航平に襲いかかる。

「っと...」

押し倒し仰向けにした航平に跨ると、ゆっくりとその足の間までキスを落としながら降りてゆく。

「ちょ、...睦美、今はダメだって。...うっ」

航平が軽く制止するのもきかず、睦美は航平のモノに指を這わし舌を近づけた。

頭を少し持ち上げこちらを伺っている航平に、視線を送りながらその先にチロチロと舌を這わせる。

あまり表情の変わらない航平だが、これをやると眉間にシワが入って息が変わってくのがわかる。

何度か舐めまわしてから口に含むと、航平が珍しく喘ぎ声を出した。

「っあ、っぁあ...」

そんな聞いたことない声がして、睦美も咥えたまま驚いて航平を見上げた。

「ヤバい...って」

そう言う航平に引き剥がされ、強く抱きしめられる。

「なんで?イってい...んっ」

イっていいのに、という言葉が航平の舌によって遮られた。
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