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ガーネット弐番館
第2章 ガーネット弐番館
...ですよね~。
返す言葉ない。
「あ、うん...。ごめん」
家に送ってもらう車の中で40分ほど、ずっと説明してた。
もっと簡潔に説明出来たらよかったのかもしれないけど。
「...」
「...??」
え?それだけ???
もっと「バカじゃないのか」とか「利用しやがって」とか。
...どんな言葉か分かんないけど。
そういう怒られ方しても仕方ないことだと思ったから。
「ん?」
ずっと前を見ていた航平が、この時はじめてこちらを向いてきた。
無表情、なんだけど、どちらかというと「で、それが何か?」みたいな。
そんなカンジだろうか。
咄嗟に視線を外す。
「あ、いや」
そっか。別に怒るほどのことでもないか。
なんだか拍子抜けだ。
「じゃあ...。送ってくれてありがとう。あ、夕食も。御馳走様でした」
シートベルトを外し、そそくさと車を降りる。
今井さんに出会ってから、地獄のような1時間ほどだった。
いや、その前の航平に出会ってからの3時間か。
一気に5歳ぐらい老け込んだ気がする。
そういえば、航平は何の為に睦美と食事する気になったんだろう。
遠い転勤先から、おそらく車でこっちに帰って来てまで。
その理由を聞いたハズなのに、なんだか誤魔化されたというか、はぐらかされた気がする。
そうよ。
今日は、文乃と食事の予定だった。
何故か航平が帰って来てて。
それで、ありえない事に今井さんと遭遇しちゃって。
それでそれで、変な事になっちゃって。
よろよろしながら階段を上りつつ、カバンから鍵を取り出す。
真ん中階段で、上下2戸。
睦美の部屋は201号室。
鍵を鍵穴に差し込もうとして、ドアについてる郵便受けに、何やらDMがいくつも挟まっているのに気づいた。
ぐいっと引き抜く時に、部屋や車の鍵がついた束をじゃらじゃらと床に落としてしまった。
はあ。
拾い上げるのも、メンドい。
「はい」
「あ、ありが...っ!えええっ!」
驚いて、せっかく航平が拾い上げてくれた鍵の束をまた落としてしまった。
「はぁ?何やってんだよ」
また拾い上げた航平は、そのまま玄関の鍵を見つけ出して、鍵穴に差し込んだ。
「え。なんでいの?え、いつから居たの」
「は?ずっと後ろ歩いてただろ」
返す言葉ない。
「あ、うん...。ごめん」
家に送ってもらう車の中で40分ほど、ずっと説明してた。
もっと簡潔に説明出来たらよかったのかもしれないけど。
「...」
「...??」
え?それだけ???
もっと「バカじゃないのか」とか「利用しやがって」とか。
...どんな言葉か分かんないけど。
そういう怒られ方しても仕方ないことだと思ったから。
「ん?」
ずっと前を見ていた航平が、この時はじめてこちらを向いてきた。
無表情、なんだけど、どちらかというと「で、それが何か?」みたいな。
そんなカンジだろうか。
咄嗟に視線を外す。
「あ、いや」
そっか。別に怒るほどのことでもないか。
なんだか拍子抜けだ。
「じゃあ...。送ってくれてありがとう。あ、夕食も。御馳走様でした」
シートベルトを外し、そそくさと車を降りる。
今井さんに出会ってから、地獄のような1時間ほどだった。
いや、その前の航平に出会ってからの3時間か。
一気に5歳ぐらい老け込んだ気がする。
そういえば、航平は何の為に睦美と食事する気になったんだろう。
遠い転勤先から、おそらく車でこっちに帰って来てまで。
その理由を聞いたハズなのに、なんだか誤魔化されたというか、はぐらかされた気がする。
そうよ。
今日は、文乃と食事の予定だった。
何故か航平が帰って来てて。
それで、ありえない事に今井さんと遭遇しちゃって。
それでそれで、変な事になっちゃって。
よろよろしながら階段を上りつつ、カバンから鍵を取り出す。
真ん中階段で、上下2戸。
睦美の部屋は201号室。
鍵を鍵穴に差し込もうとして、ドアについてる郵便受けに、何やらDMがいくつも挟まっているのに気づいた。
ぐいっと引き抜く時に、部屋や車の鍵がついた束をじゃらじゃらと床に落としてしまった。
はあ。
拾い上げるのも、メンドい。
「はい」
「あ、ありが...っ!えええっ!」
驚いて、せっかく航平が拾い上げてくれた鍵の束をまた落としてしまった。
「はぁ?何やってんだよ」
また拾い上げた航平は、そのまま玄関の鍵を見つけ出して、鍵穴に差し込んだ。
「え。なんでいの?え、いつから居たの」
「は?ずっと後ろ歩いてただろ」