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ガーネット弐番館
第13章 花の名前
背後から耐えるような声がして、睦美は動きを続けながらも体を捻って航平を伺う。

しかし、振り返ってなんとか視線が合った時には、いつもの航平のように見える。

「ん。もっと動いて...」

睦美の太ももからお尻、腰の辺りまでの肌の上を、航平の指先が滑るように撫でてゆく。

ゾクゾクした快感が増幅して、睦美はシーツに握り直して一心不乱に腰を動かしてゆく。

「んっ、んっ、んっ」

肌の上をくるくると滑っていた航平の指が、腰を掴んだと思うと、睦美の動きに合わせて自分に大きく引き寄せ同時に腰を進める。

肌がぶつかる音と共に、睦美の体が跳ね上がる。

「んあっあっ、...気持ちいいっ」

「ん」

腰が下りて上体が斜めに起きあがった睦美の背中に少し覆い被さるようにして、航平が動き出した。

「あっ、すご、っああああ...」

今にもイってしまいそうに揺れる体を、睦美は後ろの航平の腕に手を伸ばしなんとか保つ。

起き上がってきた睦美の胸を掴むようにして、航平がその動きを早めてゆく。

「ああああ...」

さほど大きくはないが悲鳴に近いぐらいの嬌声が、睦美の口からこぼれる。

その体を抱きしめ、突き上げながら首元に航平が唇を寄せる。

背後から航平の荒々しい吐息が耳元に聞こえて来て、睦美はその頭のあるほうへ腕を伸ばし顔を向ける。

「っんふ...」

すかさず舌が近づいて、口が塞がれた。

厳しい体勢と、揺れる体で舌が上手く絡まない。

舌がいやらしく宙で絡んで、唾液が垂れてゆく。

そちらに気が向いている間に、航平の片手が睦美の脚の間に進んで膨らみを刺激し始めた。

優しいタッチながらも、今にも果てそうな睦美には十分過ぎるぐらいで。

「んぁああ!だめっ、それ...っちゃ、あああっ!」

全身を急速に快感が駆け回り、遠くまで弾き飛ばされた。

意識を取り戻した時には、目の前にシーツがあって、俯せに倒れ込んでいることに気付いた。

顔をなんとか横へ向けると、航平の顔が近づいてきている。

「も、イキそ...」

まだ治まらない睦美のナカを確認するかのように動きながら、耳元でそう囁く。
苦しそうで、それでいてとてつもなく色っぽい声にまたしても睦美がきゅうっとなる。

「はぁ...、イっていい?」

睦美は小さく頷くのが精いっぱいだ。

「...ほんとに?」
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