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ガーネット弐番館
第4章 恋人っぽかったオトコ
「見て」

耳元でそう囁かれ、なんとなく分かってはいたものの、鏡に視線を向ける。

「...やだ」

蕩けた力のない自分の顔が恥ずかしい。
そんなに表情の出てない航平と並んで見るからか、その顔の差は明らかだ。
目線を航平から外したいのに、その目の奥の色を探してしまう。

「イイ顔...」

航平の指が顔にあって、唇にかかっている。
唇が耳の近くを蠢いていて、濡れた吐息を肌に感じる。

もう片方の手が、するすると下に伸びてゆく。

パジャマの中、ショーツ越しに指が到達する。

「んっ...」

探るように動いて、睦美の反応を伺っている。

もう、もう直接触って欲しい。

布越しのじれったさが、息の上がった睦美をなおも翻弄する。

ふいに指が止まって、鏡の中に航平がいないことに気づく。

次の瞬間、パジャマのズボンが脱がされ、腰を引くように誘導された。

洗面台を両手で掴んだまま振り返ると、航平が後ろからその場所に顔を近づけている。

未だショーツを履いたままだが、お尻を指が踊り唇がキスを落とす。

唇の動きはそのま、指が移動してゆき、睦美の場所を探している。

その場所に触れて欲しくて、睦美も腰を動かしてしまう。

布越しに軽く引っ掻くように動いては、押し付けるように捏ねられて。

じれったい中にも刺激が走る度に、睦美の体がビクッと動いてしまう。

すっかり濡れてしまっているショーツを脱ぎ、直接触って欲しい。

右手をなんとか移動させ、ショーツに手をかける。

その右手を追いかけるようにして、航平の指がやっと脱がせてくれた。

糸を引いて体から離れてゆくのがわかる。

恥ずかしいのと、やっと触れてもらえる高揚感で、余計に腰を動かしてしまう。

顔がはっきり見えた訳じゃないけど、航平がにっと笑った気がする。

次の瞬間、溢れ零れる蜜の源がぬるりと舐め回された。

「はぁんっ...」

指がやってくると思っていたのに、お尻には航平の顔が押し当てられて、舌が蠢く。

「やっ...んっ...ぁはっ」

逃れようとしてみたものの、押し寄せる快感とお尻を突き出すような格好に立っているのがやっとだ。

狭い洗面所に、航平が舐めまわしたり吸い付いたりして立てる水音が響く。

今にも飛んでいきそうな意識をなんとか保って、睦美は必死に洗面台にしがみつく。
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