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ガーネット弐番館
第4章 恋人っぽかったオトコ
今まで表情があまり変わらなかった航平の、端正な眉間にシワが入った。

嬉しくなって、目線を外さずにゆっくりと動かしてゆく。

「っ...は」

わずかだが、航平の声が聞こえた気がした。

もっと。きっともっとゆっくり。


視線を戻し、じっくり攻め続ける。

口から出して舐め回したり。

舌先で弄ったり。

そうかと思えば、指だけを動かしたり。

散々焦らして、また口の中に迎えたり。

狭い洗面所に、今度は睦美の作り出す音が響いている。


航平のいつも変わらぬ仏頂面を歪めたい。

快感に悶える姿が見てみたい。


唾液にまみれたその場所から、口にかけて糸が伝う。

いやらしく光って、ぬるぬる動かす手の中で固く大きくなってきている。

強く握っていないと、手の中から飛び出して体にくっついてしまいそうなぐらい起き上がってきているのがわかる。


このカンジ。きっと、後もうちょっと。


再度、航平を見上げる。

眉間のシワが深くなって明らかに、苦しそうだ。

舌先を出して、わずかに反応がある場所を探ように動き回る。

それから口の中にまた迎え入れ、顔を動かしだす。


それまで微動だにしなかった航平が、急に動き出した。

睦美の体がひょいっと、引き上げられたのだ。


まだもっとしてたかったのに。

片足を腕に引っ掛けるようにして、さっきまで咥えていたモノが、睦美の濡れた場所に宛てがわれた。

「んっ...」

にちゃにちゃと擦れ合う音が響いている。

いやらしくて気持ちよくて、体が期待に震える。


さっきまでの残念な気持ちはすぐに消え去っている。


どちらからともなく、唇を寄せて舌を交わす。

航平の体に手を回し、睦美も腰を動かす。

早く欲しい。

「...欲しい?」

舐め回す耳元でそう囁かれて、大きく頷く。

余裕が無くなってしまったのは睦美のほうだ。

航平の体に回した手に力を入れる。

今にも入って来そうな動きが急に止まって、睦美の体が引き剥がされた。

「え、なんで」

「ここ、捕まってて」

航平に誘導され、洗面所に向かって捕まり立つ。

息を整えながら不思議に思って振り返ると、ジャージの中からゴムを取り出し素早く装着し始めた。

「あ...」

昨日も勢いに任せていつの間にか始まったのに、いつの間にかゴムをしてたし。
すこぶる準備がいい。
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