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ガーネット弐番館
第4章 恋人っぽかったオトコ
ものの数秒の事だろうけど、すごく長く感じる。

顔を鏡に戻して、少しだけ映る航平をこっそり伺う。

ここからだと伏せたように見えるまぶたが、さらさらの前髪の向こうに見える。

その姿に、息が止まり下腹部がきゅうっとなる。

本当にどうしよう。好きかも。

たぶん、じゃなくて。好きだわ。

明日には帰っちゃうのに。


伏せていた目が鏡の中の睦美を捉える。

目が離せなくて、そのまま見つめあってしまう。


肌の上を、航平の指がなぞるように這う。

「つ...ふ...」

背後からそっと包み込むように動き回って、首筋には唇がそっと触れる。

その手に指を絡め、体を預ける。

頬が触れて、唇が触れ、軽く舌が触れる。

片手が胸先を捉えて、もう片手が前から睦美の濡れた場所まで到達する。

すぐ入ってくると思っていたのに。

「あっ...やっ...」

膨れたその場所を丁寧に弄られて、意識が遠のく。

「...はや...く」

「ん?」

ムカつく。

ぜっっったいワザと。

ムカつくけど。

「早く、...して」

鏡の中の航平を睨みつける。

ふふっと笑った。

「うん」

笑った!

今、絶対笑った。

しかも、うん、って。なに今の。

驚いていると、後ろからぐぐっと航平が入ってきた。

「...んぁあっ!」

前のめりになる体が抱きしめられ、ゆっくりと貫かれる。

散々といっていいほど焦らされて、恥ずかしさも忘れるぐらい体が悦び震えている。

「あああっ...」

目の前が霞んで、ナカを進む航平だけを感じる。

今にも意識が飛んでしまいそうで、洗面台を強く掴む。

「...っはぁ」

ゆっくりと引き抜かれる感覚も、凄く気持ちよくて声が出る。

何度かゆっくり動いて、不意に奥をズンっと突かれた。

「...んはあっ!!」

動き自体は激しいものでないのに、飛び上がるほど強烈に感じた。

「声、大丈夫?」

奥を刺激されたまま、耳元でそう囁かれる。

「...だ、いじょっ、ぶ...じゃな、いいっっ!」

答える言葉の最後でまた奥を突かれて、声を上げる。

さっきよりは抑えれたけど。

このアパートは、隣と洗面台とお風呂の部分が接している。

そうでなくても、響きやすい構造なのに。

「んっ...っあ...ダメ...」
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