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ガーネット弐番館
第4章 恋人っぽかったオトコ
顔をすり寄せるようにして、唇を求め、舌を求める。

触れ合い擦れ合う舌が、肌が、粘膜が、全てが気持ち良すぎて。

その事しか考えられない。

今はもうそれでいいと思った。




狭い洗面所の中で、幾度も体勢を変えて交わった。

なるべく声を押し殺したつもりだが、最後のあたりはもうたいして制御出来なくなっていたかも。

そのぐらい気持ちよかった。

結局最後まであまり表情の変わらなかった航平も、息は激しく上がっていて、触れ合う肌が汗ばんでいる。

やっと息が収まってきて、見上げた鏡の中で目が合う。

「シャワー浴びよ」

見つめ合うのが照れくさくて、睦美から提案した。

さも、こんなこと慣れてますよ風に。


洗面所で、こんな風にセックスしたことなんてない。

そんなのAVとかだけの話だと思ってた。

「ん」

後は無言でシャワーを2人で浴びて、パジャマをまた着て。

当然のように2人でベッドに横になった。

昨日みたいに背中を向けて。



落ち着いて横になっていると、色々考えてしまう。


今日1日、結果的に本物のカップルのように過ごした。

田舎の町ではあるが、あちこちドライブして買い物して。

ご飯を一緒に作って、食べて。

当然のようにセックスして、シャワーも一緒に浴びた。


でも、明日にはいなくなっちゃう。


そう思うと寂しくて。


航平のほうへ体をぐるりと反転させ、その背中に抱きついた。

「ん?」

眠そうな声の航平だが、それでもすぐ反応が帰ってきた。

「...ぎゅってして」

ベタベタ甘えるのが苦手な睦美は、こんなこと言ったことない。

拒否られるのが怖いし、ウザがられるのも嫌だ。

ましてや、こんなカラダだけの関係なのに。


だけど、明日にはいなくなるんだから。



航平が無言で振り返り、おそらく片手を広げた。

その胸のあたりに体を寄せて、ぎゅうっと抱きつく。

なんでこんな事を自分が求めたのかも分からない。

だけど、無性にこうしたかった。


航平の腕がゆっくり動いて、睦美の頭をぽんぽんとたたく。

小さい子どもを寝かしつけるように。


大きな航平の手に包まれて、安心する。

「おやすみ」

なんとか睦美がそう言ったころには、航平は眠りについていた。

その寝息に引き込まれるように、睦美も目を閉じた。
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