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ガーネット弐番館
第5章 同居と同棲の違いは何?
「え?なんで??」

次に目に入ったコタツには、カセットコンロなど用意が出来ている。
鍋が来ればすぐに食べられるように、箸もお皿も出てるし、おちょこも並んでる。

「邪魔なんだけど」

まるで通せんぼしている睦美の前で、航平が土鍋を持って立っている。

「...ごめん」

「手、洗ってこいよ。熱燗つけるから」

さも普段の2人の会話かのように航平が、手馴れた風にカセットコンロに火をつけている。

鶏肉と、鶏肉だんごだろうか。
様々な野菜と一緒に素晴らしい配列で、すごく美味しそうだ。
きっと日本酒がよく合う。


じゃなくて!

なんでまだ家に居るの。

「びっくりなんだけど...」

そして、何?この普段感。
というか、日常感。というか。


立ち上がった航平に、びくりとする。

何故だか少し得意気だ。

「びっくりした?」

「びっくりするよ!泥棒かと思うよ!!」

「ん?」

ん、じゃないし!!

「そして、何この、テーブルの上の!!」

「この鍋セット?ホームセンターで買ってきたんだけど」

土鍋とお揃いの器や、同じくお揃いのおたまや豆腐すくい。
それらを入れるお揃いの筒型の入れ物。
そして薄型のスタイリッシュなカセットコンロ。
こんなの睦美の家には無かった。

航平は、追加用の野菜を入れたボウルを持って来たりと、コタツと台所を行ったり来たり、慣れた手つきで用意をどんどんしてゆく。

「鍋をよくするって言ってたのに、土鍋が無いからさ」

そんなの、適当な鍋でするに決まってるじゃん。
一人暮らしでこんな土鍋買わないよ。

って、そういう意味じゃない。

晩御飯を作って待っているのはどうして?ということが言いたかったのに。
全く伝わらない。

航平は、今度は台所で熱燗を作り出した。

「ほら、早く。手」

レンジに徳利を入れて、睦美のほうへ戻ってくる。

「だから、そうじゃなくて。私が聞きたいのは...」

「はいはい。食べながら聞くから」

体がぐるりと回され、洗面所に押しやられた。



わざとなの?

なんなの??


釈然としないまま、手を洗い、うがいをする。

居間に戻ると、航平が熱燗を運んでいる。

鍋からは暖かそうな湯気が立っていて、いい匂いもしてきた。


なんか負けた気がするけど。

とりあえず、食べてからにしよう。
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