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ガーネット弐番館
第5章 同居と同棲の違いは何?
「ん」
コートを脱いでコタツに座ると、航平が徳利を掲げてくれている。
「ありがと」
おちょこに注いでもらって、注ぎ返す。
「「乾杯」」
え?てっきり、一昨日のお酒と思っていたけど。
匂いからして、明らかに違う。
口に含んで、やっぱり違いを実感する。
「どう?今日の」
「美味しい!!え、また買ってきたの?」
確かに、熱燗で飲むお酒は残り少なくなっていた。
でも次を用意するなんて。
もうひと口。
と飲んでると。
「空きっ腹に飲むとクルぞ」
出来上がった鍋の具を器によそって、睦美の目の前に置いた。
やっぱり鶏肉の入った鍋だ。
「...ねぇ。なんでこんな優しいの?」
気持ち悪いぐらいに。
何か魂胆が?
会社のお金に手を付けて、睦美に借金の保証人になれとか?
悪い人たちに追われてて、この部屋に匿えとか??
「ん?」
自分の器によそいながら、お得意の「ん?」ですか。
理由言うまで睨みつけてやる。
「愛しい婚約者に、優しくすんの当然じゃね?」
さらりと言ってのけた。
...笑えない。
ほんっとに、この人の冗談がよくわからない。
「何かあったの??」
だって、どう考えても変だもん。
睦美の変な偽装につきあったり、こうやって鍋作って待ってたり。
こんな人物じゃなかったハズ。
って、そんなによくは知らないけど。
それでも、こんな何日もお休みがあるような仕事でなかったと思う。
単純に、クビになったとか?
んで、ヤケになって??
それか、忙しすぎて精神的に病んじゃったとか??
おかしいのはそのせい??
いっぱいの?が浮かぶ。
かなり沈黙が続いて、航平が重い口を開けた。
「まあ...色々あった、かな」
やっぱり!!
「話すと長いから、先食べようぜ」
平然とそう言いながら、航平はもう鍋を口に入れている。
確かにめっちゃいい匂いだし、お腹がぺこぺこだけど。
「話すのが先!」
空になったおちょこを、どんっとコタツの上に置く。
少しの間があって、やっと観念したかのように航平がカセットコンロの火を弱火にした。
「去年の今ごろ、事故に合ったんだよ」
思ってもなかった発言に戸惑う。
コートを脱いでコタツに座ると、航平が徳利を掲げてくれている。
「ありがと」
おちょこに注いでもらって、注ぎ返す。
「「乾杯」」
え?てっきり、一昨日のお酒と思っていたけど。
匂いからして、明らかに違う。
口に含んで、やっぱり違いを実感する。
「どう?今日の」
「美味しい!!え、また買ってきたの?」
確かに、熱燗で飲むお酒は残り少なくなっていた。
でも次を用意するなんて。
もうひと口。
と飲んでると。
「空きっ腹に飲むとクルぞ」
出来上がった鍋の具を器によそって、睦美の目の前に置いた。
やっぱり鶏肉の入った鍋だ。
「...ねぇ。なんでこんな優しいの?」
気持ち悪いぐらいに。
何か魂胆が?
会社のお金に手を付けて、睦美に借金の保証人になれとか?
悪い人たちに追われてて、この部屋に匿えとか??
「ん?」
自分の器によそいながら、お得意の「ん?」ですか。
理由言うまで睨みつけてやる。
「愛しい婚約者に、優しくすんの当然じゃね?」
さらりと言ってのけた。
...笑えない。
ほんっとに、この人の冗談がよくわからない。
「何かあったの??」
だって、どう考えても変だもん。
睦美の変な偽装につきあったり、こうやって鍋作って待ってたり。
こんな人物じゃなかったハズ。
って、そんなによくは知らないけど。
それでも、こんな何日もお休みがあるような仕事でなかったと思う。
単純に、クビになったとか?
んで、ヤケになって??
それか、忙しすぎて精神的に病んじゃったとか??
おかしいのはそのせい??
いっぱいの?が浮かぶ。
かなり沈黙が続いて、航平が重い口を開けた。
「まあ...色々あった、かな」
やっぱり!!
「話すと長いから、先食べようぜ」
平然とそう言いながら、航平はもう鍋を口に入れている。
確かにめっちゃいい匂いだし、お腹がぺこぺこだけど。
「話すのが先!」
空になったおちょこを、どんっとコタツの上に置く。
少しの間があって、やっと観念したかのように航平がカセットコンロの火を弱火にした。
「去年の今ごろ、事故に合ったんだよ」
思ってもなかった発言に戸惑う。