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ガーネット弐番館
第5章 同居と同棲の違いは何?
「...知らなかった」

「だろうね。ブロックしてたからな」

去年の今ごろ?それってー。


睦美とデートしていた頃に、急に転勤になった。

それは、とある店舗で、料理人たちの間でいざこざがあり。
半分近くのスタッフが、年末の繁忙期を前に急にごっそり辞めてしまった。

前代未聞の事態に大慌てになった本部が、とりあえずすぐ動けそうな航平をそのお店に派遣することに決めた。

任された航平は、事態を収めるために奔走する。
色んな店舗から応援を呼んだり。
辞めたスタッフを説得して回ったり。
新たなスタッフを雇う面接を行ったり。
航平もスタッフとして働きまくり、なんとか繁忙期をこなしてゆく。

年も明けて、やっと少し余裕が出来た頃。

車の事故にあった。

「!!」

話を聞いていた睦美は驚いて大きな声が出そうになって、手で口を塞ぐ。


一旦停止を無視した車に、真横から追突されたのだ。

航平も疲れていて、気付くのが遅れた。

お互い、そこまでスピードは出てなかったし。
ある意味キレイに車の左側にぶつかってきたので、運転席の航平は直接の被害はなかった。

深夜ということもあって、周りに他のクルマや人が全くなかったのも幸いだった。

だが、相手は背の低い高級車で。
背の高いライトバンは、運転席側を下に横に倒され。
そのまま、押され込むようにして、数十メートル引き摺られた。

シートベルトをきちんとしていたおかげて、重症にはならなかったが、救急車に乗って病院に運ばれた。

右の足首は、挟まって折れていた。

全身に打撲と切り傷が出来て。

何ヶ所かは縫った。

「うそ!!」

そんな風には思わなかった。

航平が、腕のとこのスエットをまくって、縫った箇所を見せてくれる。

そう言われて明るいところで見れば、跡が残っている。

「足もまあ、走れるぐらい回復したし」

そうだよ。ランニングしてたじゃん。

結構複雑に骨折したらしく、手術をして、1週間ほど入院した。

事故の翌日、知らせを受けた母親が飛んで来たが、大したことないと即帰った。
兄貴の子どもたち、母親にとっての孫の世話があると言って。

睦美に連絡をしてみるも。

「ブロックしてたし」

「...ごめん」

そんな忙しくて、しかも事故に会ってたとか、全く知らなかった。
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