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ガーネット弐番館
第5章 同居と同棲の違いは何?
でも、聞く限りその事故の時は、あの既読無視から2ヶ月以上も経ってるし。

そんな怒るほどでもなくない?

そんだけ連絡なかったら、普通ー。


とは、なんか今言えない。

「...大変だったね」

「連絡ついたら、看病に来た?」

!?

なんだ、この急に甘えたモードは!!

顔の表情はそのままだけど、声がすっごい弱々しい。

睦美の手に、航平の指が絡む。


相当心細かったってことかな。


そんな風に忙しかったら、友達作りどころでないし。

知らない土地で、事故にあって、ひとりぼっち。

お見舞いに来てくれる人も居なくて。

誰でもいいから、誰かに頼りたかった。

ベッドの上から、知り合いに連絡とりまくって。

そしたら、そんな中の1人が、ブロックしてた。


睦美も想像したら、すごく悲しくなってきた。


「うん。知らなくて、ごめんね」

航平の指を握り返す。

「うん」

表情とかはそのままなんだけど、声が凄く喜んでるのが分かる。
それがなんだか可愛らしくて。別人みたいに思えてきた。

すごいギュッてしたい。


いつもの「ん?」って顔すら愛おしい。

こんな鍋の前で、しかもコタツの横で。 
とは思ったけど、意を決して行動に移した。

膝で立ち上がって、航平を斜めから抱きしめる。 

航平も腕を腰のあたりに回してきて、ちょっと変な体勢かもだけど、しばらく抱きしめあった。

不意に腕の中で、航平がふふっと笑う。

「もう大丈夫だけど」

っ!また小憎たらしい!

さっきまでの可愛いのどこ置いてきた!!

「で、それがここに居座るのと、どう関係があんの!?」

航平の顔をぐいっとこちらに向けてやる。

「ん?」

ん、じゃないし!やっぱり憎たらしい!!

「居座るって、何それ。だって結婚に向けての同棲でしょ?」

またもやしれっと言い放つ。

ムカつく!!

どすどす膝で歩いて、コタツに戻る。

「あー、はいはい。そうでしたね!!」

いつまでそのネタを引っ張るつもりなんだか。

こうなったら乗っかってやる!

「じゃあ、早く指輪買ってよね!まだ貰ってないし!やっぱりハリーウィンストンがいいな!!」

「そうだね」

鍋の野菜を頬張りながら、さらりと乗っかってきた。

「今度の休みに見に行こうか」
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