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ガーネット弐番館
第1章 再会
「うん。何かは分からないけど。何か、...違う」

じっくり観察してみても、言葉が思いつかず、全く説明にならない。

ジロジロ見られて、航平が苦笑いをしている。

「スーツじゃないしな」

それはあるかもしれない。
以前会ってた時は、仕事帰りだったからか、常にスーツで。
今日は、青色のシャツに生成っぽいセーターを合わせている。
普通の人が着たら、きっと野暮ったく見えるようなセーターを、爽やかに着こなしている。

確か180センチちょいあるといっていた。
168センチある睦美と並んでも、全く気にならなかったのを思い出す。

箸を持つ指も、料理を運ぶ口元も、優雅で。
絵になりそうなほど美しい。

ぼんやり航平を観察しながらも、箸を進める。

料理とお酒との相性はバッチリで。
ついつい飲んじゃって、2合がすぐ空になった。 

次のお酒を当然のように注文しようとする航平に気づいて制止する。

「あ、もういいよ」

「遠慮すんなって。まだまだいけんだろ」

送ってくれるハズの文乃が来ないなら、睦美はまたバスと電車を使って家に帰らないといけない。

それに、睦美だけバカバカ飲んでも。

「そうだけど」

「送ってくから」

はい??

どういう意味か聞き返そうとしたのに、航平はまたすらりとした手を上げて店員さんを呼び止め、次の酒を注文し始めた。

...まあ、いいか。

タクシーで帰ろう。

もちろん、タクシー代は、文乃もち。

「で?家ってどの辺?」

「あー、分かるかなぁ。〇〇駅の近くなんだけど」

航平が以前住んでいた市から、田舎の電車で5つ程先にある駅だ。

「分からん」

でしょーね。マイナーな駅ですからね。
でも一応、改札あるし。駅員さん居るし。
もういっこ先の駅は無人駅だけど。

「こっから、車でどのくらい?」

「30分ぐらいかなぁ。今日はもうちょっとかかるかも」

今日は土曜日で、このショッピングモールはもちろん、睦美の家の近くの県道も渋滞によくなる。

微かに眉間にシワを寄せて、何やら航平が考えている。

「いいよ。タクシーで帰るから」

そんな会話をしている間に、さっき注文したお酒が届く。

話を変えたくて、思いつくまま質問してみる。
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