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ガーネット弐番館
第7章 unusual
窓からほど近いソファの隅にへたり込むように座る。
頭を使い過ぎて、訳が分からなくなってきた。
航平が隣に座って、クーラーからシャンパンを取り出している。
ぼーっと見ていると、慣れた手つきで開けて注ぎ、手渡して来た。
「ん」
「ありがと」
てか、なんだこの特別な感じ。
航平ってこんなキザなデートとかする人だった?
キザというか、女慣れしているというか。
一年ちょっと前の時は、居酒屋とかの食事デートしかしてないのに。
なんか腑に落ちない。
自分のグラスに注いでから、航平がボトルをクーラーに戻している。
「じゃ、乾杯してくれる?」
「...何に?」
してくれる??
「とりあえず、俺の昇進に」
「は?」
グラスが少しだけ触れて、航平が一気に飲み干す。
仕事を辞めてたんじゃないってこと??
1週間、睦美の家でゴロゴロしてたのに??
「昇進って、どういうこと??」
「言葉通りだけど」
それじゃ分からない。
2杯目をついでいる航平を、きっ、と睨む。
今までずっと、仕事をクビになって、無職なんだと思ってた。
それは、ぜっっったい航平の説明不足だ。
「説明して」
少しだけ口を付けたグラスをテーブルに置いた。
飲んでる場合か。
航平のも取り上げて、テーブルに置く。
「え、ちょ」
「私ずっと、仕事辞めてすることなくなって、こっちに帰ってきたんだとばっかり思ってた」
しかも5月になるまで睦美のアパートにずっと住む、みたいな事を言ってた。
その期間だって睦美が急かして短くなって。
その前は、夏までいるみたいな。
「今度、新しいプロジェクトがあって」
観念したのか、航平が説明しはじめた。
とある廃村になりかかった田舎町の、古民家をいくつか改装し、レストランやカフェを作る。
ゆくゆくは、民宿やドミトリーも作って、村ごとリノベーションしてゆく。
場所を聞くと、隣の県にはなるが、睦美のアパートから車で30分ほどのところだ。
「とりあえず、第一段階でレストランを作る予定なんだ」
そこの責任者に航平は手を挙げた。
数人の候補者がおり、半年ぐらい選考会があって、その中からこの度航平に決まった。
明日の朝、正式に内示が降りる。
その為にこの会社系列のホテルにやってきた。
頭を使い過ぎて、訳が分からなくなってきた。
航平が隣に座って、クーラーからシャンパンを取り出している。
ぼーっと見ていると、慣れた手つきで開けて注ぎ、手渡して来た。
「ん」
「ありがと」
てか、なんだこの特別な感じ。
航平ってこんなキザなデートとかする人だった?
キザというか、女慣れしているというか。
一年ちょっと前の時は、居酒屋とかの食事デートしかしてないのに。
なんか腑に落ちない。
自分のグラスに注いでから、航平がボトルをクーラーに戻している。
「じゃ、乾杯してくれる?」
「...何に?」
してくれる??
「とりあえず、俺の昇進に」
「は?」
グラスが少しだけ触れて、航平が一気に飲み干す。
仕事を辞めてたんじゃないってこと??
1週間、睦美の家でゴロゴロしてたのに??
「昇進って、どういうこと??」
「言葉通りだけど」
それじゃ分からない。
2杯目をついでいる航平を、きっ、と睨む。
今までずっと、仕事をクビになって、無職なんだと思ってた。
それは、ぜっっったい航平の説明不足だ。
「説明して」
少しだけ口を付けたグラスをテーブルに置いた。
飲んでる場合か。
航平のも取り上げて、テーブルに置く。
「え、ちょ」
「私ずっと、仕事辞めてすることなくなって、こっちに帰ってきたんだとばっかり思ってた」
しかも5月になるまで睦美のアパートにずっと住む、みたいな事を言ってた。
その期間だって睦美が急かして短くなって。
その前は、夏までいるみたいな。
「今度、新しいプロジェクトがあって」
観念したのか、航平が説明しはじめた。
とある廃村になりかかった田舎町の、古民家をいくつか改装し、レストランやカフェを作る。
ゆくゆくは、民宿やドミトリーも作って、村ごとリノベーションしてゆく。
場所を聞くと、隣の県にはなるが、睦美のアパートから車で30分ほどのところだ。
「とりあえず、第一段階でレストランを作る予定なんだ」
そこの責任者に航平は手を挙げた。
数人の候補者がおり、半年ぐらい選考会があって、その中からこの度航平に決まった。
明日の朝、正式に内示が降りる。
その為にこの会社系列のホテルにやってきた。