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ガーネット弐番館
第7章 unusual
!!!
外国映画でもあまり見ないようなプロポーズに、あまりにも驚き固まってしまった。
「...ハッキリ言ったけど?」
顔は無表情のままだけど、よく見ると耳が真っ赤になっている。
それまでも込み上げるモノがあったけど、それを目にして感情がぶわぁあっと溢れる。
言葉が全く出て来なくて、首を何度も何度も縦に振った。
航平の目が笑っている。
「俺もたいがいだけどさ。そっちも言葉に出してくれないと、分かんないんだけど」
ワザと少し拗ねたように呟く。
「...る。シマす。ケッコン」
声も上手く出なくて、囚われた宇宙人みたいな返事になった。
渡してくれたシャンパンを一気飲みする。
「っぶ!」
注いで随分たっていたものの、まだ炭酸は残っていて。
お約束かのようにむせてしまった。
航平が隣に座りなおし、顔を背けてむせる背中をさすってくれている。
「くるし...」
「大丈夫?」
大丈夫じゃない。
恥ずかしくて、苦しくて、絶対変な顔になってる。
こんな時に、ヤダもう。
「落ち着いた?」
「...なんとか。うん」
「じゃ、もっかい乾杯な」
座り直して咳払いしていると、航平がもう一度注いだシャンパングラスを渡してくれる。
仕切り直しだ。
姿勢を正して、グラスを掲げる。
「俺たちの、盛大なるカン違いに」
ぷっっと吹き出す。
てっきり、婚約に、とか言うと思ってた。
航平の顔を見ると、いつもの「ん?」って顔をしながら、グラスを傾けている。
でも、確かにそうかも。
お互い、というより、ほとんど航平がになると思うんだけど、勘違いしてなかったら、ここまでの関係にはならなかっただろう。
でもそれは、睦美がアパートを借りる時に婚約者がいると嘘を並べ立てたから。
今思えば、その架空の婚約者は、航平のことを思い浮かべて作り上げていたのかもしれない。
それをきっと文乃は気づいていて。
航平に「睦美が待っている」とでも伝えたのだろう。
文乃の考えそうなことだ。
「よく俺を家に入れたよな」
航平も思い出していたらしい、苦笑いしている。
「だって、玄関先で騒ぐから」
それに、宅飲みだと思ってたし。
「の、割には、押し倒して来たし」
!!
え、うそ!!
外国映画でもあまり見ないようなプロポーズに、あまりにも驚き固まってしまった。
「...ハッキリ言ったけど?」
顔は無表情のままだけど、よく見ると耳が真っ赤になっている。
それまでも込み上げるモノがあったけど、それを目にして感情がぶわぁあっと溢れる。
言葉が全く出て来なくて、首を何度も何度も縦に振った。
航平の目が笑っている。
「俺もたいがいだけどさ。そっちも言葉に出してくれないと、分かんないんだけど」
ワザと少し拗ねたように呟く。
「...る。シマす。ケッコン」
声も上手く出なくて、囚われた宇宙人みたいな返事になった。
渡してくれたシャンパンを一気飲みする。
「っぶ!」
注いで随分たっていたものの、まだ炭酸は残っていて。
お約束かのようにむせてしまった。
航平が隣に座りなおし、顔を背けてむせる背中をさすってくれている。
「くるし...」
「大丈夫?」
大丈夫じゃない。
恥ずかしくて、苦しくて、絶対変な顔になってる。
こんな時に、ヤダもう。
「落ち着いた?」
「...なんとか。うん」
「じゃ、もっかい乾杯な」
座り直して咳払いしていると、航平がもう一度注いだシャンパングラスを渡してくれる。
仕切り直しだ。
姿勢を正して、グラスを掲げる。
「俺たちの、盛大なるカン違いに」
ぷっっと吹き出す。
てっきり、婚約に、とか言うと思ってた。
航平の顔を見ると、いつもの「ん?」って顔をしながら、グラスを傾けている。
でも、確かにそうかも。
お互い、というより、ほとんど航平がになると思うんだけど、勘違いしてなかったら、ここまでの関係にはならなかっただろう。
でもそれは、睦美がアパートを借りる時に婚約者がいると嘘を並べ立てたから。
今思えば、その架空の婚約者は、航平のことを思い浮かべて作り上げていたのかもしれない。
それをきっと文乃は気づいていて。
航平に「睦美が待っている」とでも伝えたのだろう。
文乃の考えそうなことだ。
「よく俺を家に入れたよな」
航平も思い出していたらしい、苦笑いしている。
「だって、玄関先で騒ぐから」
それに、宅飲みだと思ってたし。
「の、割には、押し倒して来たし」
!!
え、うそ!!