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ガーネット弐番館
第9章 現実と理想と

斎藤さん、とさん付けで航平が呼んだ人物は、凄く若そうだ。
そして、背はそんな高くないけど、何か雑誌から出てきたかのような、目鼻立ちの整ったイケメンだ。
俳優さんか、何か??
「この度はおめでとうございます」
そう言って、にっこり笑ったりなんかすると、隣でいつもの無表情をカマス航平が霞んじゃう。
「あ、え。...どうも、ありがとうございます」
まさか、婚約の事では無いだろう。
航平の仕事のこと、かな?
「これからしばらく大変だと思うんですけど、俺もしっかりサポートしていくんで」
よく分からないが、どうやら今回のプロジェクトのサブリーダーといったところだろうか。
「...お世話になります」
眩しい笑顔にそう返事するのがやっとだ。
「斎藤さんとこの奥さんは?」
むっとした様子の航平が、そんな事を言い出した。
あ、こんな若いイケメンなのに結婚してるのね。
ちょっと驚き。
「うん。ウチのとこもロビーに居るって連絡来てたんだけどな」
きょろきょろっと見渡し、見つけたらしい。
「あ、いた。稜、琉尹(ルイ)、こっち!」
「ぱっ、ぱっ!」
手招きしてやってきたのは、あの可愛いルイくんとその美人なお母さんだった。
とてとて走ってきたルイくんが、斎藤に抱きついた。
馴れた手つきで抱き上げる姿は、若そうだけど父親に違いない。
そう言われてみれば、目元のあたりがよく似ている。
ごくごく当たり前かのように、見つめ合って斎藤と奥さんが手を繋いだ。
「妻の稜と、息子の琉尹です」
「初めまして」
「ほら、琉尹。こんにちは」
斎藤の腕の上で、促されてぺこりと頭を下げたのがめちゃくちゃ可愛い。
絶えずご夫婦が見つめ合って笑っているのも、めちゃくちゃ絵になる。
「こんにちは。田辺です。こっちは、婚約者の睦美」
睦美が言い出しにくかったのを、航平がぺろりと言い放つ。
稜と呼ばれたルイくんのお母さん、というか斎藤さんの奥さんがにっこり睦美に笑いかける。
「今朝から、琉尹がすいません」
「いえいえいえ」
?が浮かぶ男性陣に、稜さんが軽く説明をして、みんなで笑いあった。
「じゃ、とりあえず、来月」
そう言って、斎藤ファミリーは寄り添ったまま去って行った。
琉尹くんは、見えなくなるまで手を振ってくれた。
この後、近くの水族館に行くらしい。
そして、背はそんな高くないけど、何か雑誌から出てきたかのような、目鼻立ちの整ったイケメンだ。
俳優さんか、何か??
「この度はおめでとうございます」
そう言って、にっこり笑ったりなんかすると、隣でいつもの無表情をカマス航平が霞んじゃう。
「あ、え。...どうも、ありがとうございます」
まさか、婚約の事では無いだろう。
航平の仕事のこと、かな?
「これからしばらく大変だと思うんですけど、俺もしっかりサポートしていくんで」
よく分からないが、どうやら今回のプロジェクトのサブリーダーといったところだろうか。
「...お世話になります」
眩しい笑顔にそう返事するのがやっとだ。
「斎藤さんとこの奥さんは?」
むっとした様子の航平が、そんな事を言い出した。
あ、こんな若いイケメンなのに結婚してるのね。
ちょっと驚き。
「うん。ウチのとこもロビーに居るって連絡来てたんだけどな」
きょろきょろっと見渡し、見つけたらしい。
「あ、いた。稜、琉尹(ルイ)、こっち!」
「ぱっ、ぱっ!」
手招きしてやってきたのは、あの可愛いルイくんとその美人なお母さんだった。
とてとて走ってきたルイくんが、斎藤に抱きついた。
馴れた手つきで抱き上げる姿は、若そうだけど父親に違いない。
そう言われてみれば、目元のあたりがよく似ている。
ごくごく当たり前かのように、見つめ合って斎藤と奥さんが手を繋いだ。
「妻の稜と、息子の琉尹です」
「初めまして」
「ほら、琉尹。こんにちは」
斎藤の腕の上で、促されてぺこりと頭を下げたのがめちゃくちゃ可愛い。
絶えずご夫婦が見つめ合って笑っているのも、めちゃくちゃ絵になる。
「こんにちは。田辺です。こっちは、婚約者の睦美」
睦美が言い出しにくかったのを、航平がぺろりと言い放つ。
稜と呼ばれたルイくんのお母さん、というか斎藤さんの奥さんがにっこり睦美に笑いかける。
「今朝から、琉尹がすいません」
「いえいえいえ」
?が浮かぶ男性陣に、稜さんが軽く説明をして、みんなで笑いあった。
「じゃ、とりあえず、来月」
そう言って、斎藤ファミリーは寄り添ったまま去って行った。
琉尹くんは、見えなくなるまで手を振ってくれた。
この後、近くの水族館に行くらしい。

