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蜜な時間はあなたと共に
第2章 スーツ姿でデート

ここなら会社から離れているから、同じ会社の人に会う可能性は低いだろう。
「色々あるから、どこで食べようか迷うな」
「そうだね。でも、私まだお腹空いてないんだ」
「そう?実は俺もやねん。ちょっとブラブラしよか?」
そう言うと、いつの間にか手を繋いで指を絡めてきた。
気付いた時にはガッチリ繋がれていて、焦って周りを見渡した。
「は、春人…て、手!」
「さっき恋人繋ぎしたいって言ったやろ?それに挙動不審にしてたら、逆に変に見られるで。普通に、な?」
「はい…」
「良い歳した会社員が恋人繋ぎなんか…」って周りの人に絶対そう見られてるよ…
ゆっくり歩いていると、煌びやかな明かりが…
そこはゲームセンターで、店内を見ているとあるクレーンゲームに釘付けになった。
「春人、ちょっと寄ってもいい?」
尋ねると、ちょっと困ったような顔に…
少なくとも嫌そうには見えない。
「えっと…大丈夫なん?」
「何が?」
「いや、俺はええんやけど…サラリーマンが仕事終わりにゲーセン寄るって…変に見えやんかな?」

