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蜜な時間はあなたと共に
第6章 異国の地で電話×××

「(や、弥生って呼ばれた…)そ、そうですかね…?」
「うん、俺の声もデビューシングルと今の曲を聴き比べても、歌い方上手くなってるもん。他の人も皆年々上手くなっているで。皆試行錯誤しながら歌い方を変えていくねん。弥生ちゃんは伸びしろあると思うよ」
「は、ハルさん…」

「それに、弥生ちゃんには心強い友達が身近に居てるし、スタッフさんも居てるから、弥生ちゃんのサポートしてくれるし、逆に頼ったらええよ。歌い方もきちんと話し合えば分かってくれるよ」

話し終えると、また彼女は黙り込み、しばらく風と波の音だけが聞こえる。
彼女なりに、色々考えてるんやろうな。

「ちょっと遅くなったな。そろそろ帰ろうか」
「はい…ハルさんありがとうございます。私、頑張れそうです」
「そうか」
「はい」

彼女はさっきの不安で消えそうな表情から、決意に満ちた表情に変わっていた。
ホテルに着くと、遠藤さんの部屋まで送る。

「また何かあったら話してや」
「はい、ありがとうございました」
「おやすみー」

「ハルさん…」



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