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蜜な時間はあなたと共に
第7章 不安を溶かして…

春人の切なげな表情を目の当たりにすると、苦しくなった。
春人に「大丈夫だ」と安心させて触れたかったが、人目に付く前に部屋に戻る事にした。
「とりあえず、部屋に入ろっか?」
「うん、そうやな」
部屋に入って春人には寛いでもらい、コーヒーと紅茶を用意する。
テーブルの上には、先程春人が買ってきてくれたコンビニのケーキが出されていた。
「コーヒーありがと。茜さんの好きなガトーショコラあったから買ってきた」
「ありがとう」
春人の隣に座ると、少し距離を取って深々と頭を下げた。
「茜さん…今回の事で茜さんの事傷付けてごめんなさい…俺がもっとしっかりしてたら、キスされてなかったのに…」
「私だって、帰国して寄ってくれた時に嫌な態度取って帰らせちゃってごめんね…初めは自分の中で気持ちを消化出来てなかったの。でも、色んな人に話をしてきちんと自分の気持ちに向き合って、ようやく春人と顔を合わせられる勇気が持てたんだ…」

