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蜜な時間はあなたと共に
第7章 不安を溶かして…

「俺やっていつも茜さんに迷惑掛けてるよ。ポリープのせいで声出ない時に励ましてもらった事は感謝してもしきれやんよ。いつもご飯作ってもらったり、ツアー中は家の掃除してくれたり、わたげを散歩に連れて行ってくれてるやろ?迷惑掛けっぱなしやん…」
「それなら私だって…」
「いや俺も…」
その後、お互いどれだけ相手に迷惑を掛けているかムキに言い合ってしまい、それに気付くと春人は気まずそうに笑った。
「やっぱり俺ら似た者同士やな…ムキになっても仕方ないのに」
「ねえ…」
「んふふふ」
「えへへ…」
笑い合っていると目が合い、自然と引き寄せられて唇に吸い寄せられるように重なった。
柔らかくて包まれているようなキス…
触れるだけのキスなのに、深く気持ちが通じ合ったからか、泣きそうなくらい嬉しかった。
「あー、やっと帰って来たって実感湧いたかも」
「何それ。帰国して1週間だよ?」
「こうやって茜さんを抱き締めてると安心する。電話してたけど、茜さんには触れやんもん。寂しかった」

