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蜜な時間はあなたと共に
第3章 復活ライブ

『…ハルさんは歌えなくて落ち込む姿や弱い部分をファンの人達に見せるのはダサくてカッコ悪いって思ってますか?』
『そうやな…ファンの子らにダサい姿晒したら、その子らが持ってる理想像と違って失望されるんちゃうかなって思うねん。一昨年のホールツアーで俺のせいでギクシャクしてた時なんて、ファンの子らには何の問題も起きてないように取り繕ってたし…』
Blue Eyesの音楽聴いて頑張ってる人らが在る中で、少しでも勇気付けたいのに、弱いとこ見せたら勇気付けられへんやん…
そこまで聞いて、マネージャーは大きく溜め息を吐いた。
『ハルさん、ファンの事舐めすぎです』
『えっ!?』
いきなりマネージャーから厳しい発言が飛び出し、胸を突かれたような気持ちになった…
俺がファンを舐めてるって…
『ファンは別にバンドマンに対して完璧な姿を求めてるわけじゃありません。むしろファンの心理は、素の部分を曝け出して欲しいんですよ。ハルさんが思ってる以上に、バンドと応援してくれてるファンの人達とは固い絆で結ばれてるんですよ』

