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蜜な時間はあなたと共に
第2章 スーツ姿でデート

ムッとしながら肩を抱き寄せられ、右手に指を絡めてきた。
「ちょっ!?」
「ごめん、今いろんな事我慢してるから、ちょっと気分転換したかったんや」
「気分転換…」
春人はポリープの手術を終え、復帰に向けてボイストレーニングを頑張っている。
バンドが休止している間でもやる事は山積みらしく、楽曲制作や春のフェスに向けた準備で忙しく、休みだからと言って思っていたより会える時間は多くなかった。
それに加え、マネージャーさんから喉の状態を良くする為、喉に負担を掛ける行動を禁止されたらしい。
それは飲酒と性行為…
飲酒は無理なく我慢出来るみたいだけど、エッチな事に関しては寸前で抑えるのが精一杯らしく、時々飢えた狼みたいに見える。
私が思っている以上にストレス溜まってるんだろうな…
今回の散歩デートを渋々了解した時の自分が情けなくなる…
「ごめんね春人。好きな事出来なくて煮詰まってるの知ってるのに、ノリ悪くて…誘ってくれて嬉しいよ、ありがとう」
「茜さん…」

