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蜜な時間はあなたと共に
第5章 不穏な再会と湯けむりに濡れる彼の愛

「うんま!やっぱり旅館のご飯は最高やなー」
「うん、そうだね」
夕食の時間になり、仲居さんが部屋にご飯を持って来てくれた。
モリモリ食べる春人をよそに、私は刻一刻と迫る元彼との約束の時間が気になっていた。
せっかくのご飯なのに、集中して食べられないよ…
「美味いなー。お代わりしよー」
「おひつ近いから私がよそうね」
「お、サンキュー」
…春人みたいに嫌な考えに囚われずに、目の前にあるご飯を美味しく平らげたいな…
「…なに?」
「いや、よく食べるなーって。よく太らないよね…」
「俺は人より体力使うからすぐお腹空くねん。代謝が良いのと運動してるから太らんのかな?」
ニコニコしながら春人はグラスに冷酒を注ぐ。
体調は元に戻って飲めるようになったが、話し合いの為にお酒はあまり飲んでいない。
ここの美味しいお酒を際限無く飲んじゃったら、酔っ払って話し合いも出来なくなるかも…

