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えっちなおもちゃ
第10章 浮気の代償
話す気など毛頭なかった凛々子だが、姫宮が決定事項みたいに言い切って歩き出したために凛々子も渋々あとをついていった。
もっとも我妻に浮気を告白するというのを後回しにしたいという凛々子の気持ちも足を運ばせた原因だった。
付近の落ち着いた喫茶店に入ると姫宮はアイスカフェオレを注文した。
凛々子も同じものを、とウエイトレスに注文する。
「私、我妻さんの彼女なんです。我妻さんを誘惑するようなことはしないでくださいっ!」
ウエイトレスが立ち去ると同時に凛々子は姫宮に先制攻撃を仕掛ける。
「あなた、我妻さんと付き合ってるの?」
「そうです。我妻さんは私の彼氏です」
これ以上ない決定打を浴びせてやった気分になり、凛々子は早くも勝ち誇った気分になる。
「そう……あなたみたいななんの苦労もしてなさそうなお嬢さんがやっぱり好きなのね、男の人って」
言葉のわりにその言い方が厭味っぽくなく、寂しげな言い方だったことに凛々子は少し引っかかりを覚える。
「なんの苦労もしてないって……そんなことあなたにわからないでしょ? 私だってそれなりに苦労はあります。あなたがどんな苦労人か知りませんが、知ったようなことを言わないでください」
恋敵に同情は無用、と凛々子は心を奮い立たせて冷たく言い放った。
もっとも我妻に浮気を告白するというのを後回しにしたいという凛々子の気持ちも足を運ばせた原因だった。
付近の落ち着いた喫茶店に入ると姫宮はアイスカフェオレを注文した。
凛々子も同じものを、とウエイトレスに注文する。
「私、我妻さんの彼女なんです。我妻さんを誘惑するようなことはしないでくださいっ!」
ウエイトレスが立ち去ると同時に凛々子は姫宮に先制攻撃を仕掛ける。
「あなた、我妻さんと付き合ってるの?」
「そうです。我妻さんは私の彼氏です」
これ以上ない決定打を浴びせてやった気分になり、凛々子は早くも勝ち誇った気分になる。
「そう……あなたみたいななんの苦労もしてなさそうなお嬢さんがやっぱり好きなのね、男の人って」
言葉のわりにその言い方が厭味っぽくなく、寂しげな言い方だったことに凛々子は少し引っかかりを覚える。
「なんの苦労もしてないって……そんなことあなたにわからないでしょ? 私だってそれなりに苦労はあります。あなたがどんな苦労人か知りませんが、知ったようなことを言わないでください」
恋敵に同情は無用、と凛々子は心を奮い立たせて冷たく言い放った。