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えっちなおもちゃ
第10章 浮気の代償
「整形してるの、私。この世界に入るために。顔だけじゃない。全身を造ったのよ」
悲しげな姫宮の表情に凛々子は息を飲んだ。
「二重にして、鼻筋を整えて豊胸手術や脂肪吸引もしたの。上から下まで改造して一千万円かけたの」
「えっ……一千万円……」
「そう。この業界ではよくあることよ。はじめから美人な女優のたまごがAV女優になることもあるけど、そんな人はそう多くはない。だから私みたいに全身を造ってデビューさせるのよ」
信じがたい話に凛々子はただ黙って目を丸くして耳を傾けた。
「私の実家、小さいけど店をやってたの。でも不況続きで借金がかさみ、それが雪だるま式に増えていってね……結局娘の私がこうしてお金を稼ぐしか道が残されてなかったの。
今時ありえないような話でしょ? でもそんなものよ。今の方がこういうことあるんじゃない? 格差社会っていうの?」
姫宮はあっけらかんとした口調で笑いながら語っていたが、凛々子は言葉を失っていた。
姫宮が言うとおり、自分は何の苦労も知らないお嬢さんなんだと痛感していた。
「いいのよ、別に。あなたに同情されたくてこんな話しているわけじゃないんだから。むしろ同情されたら腹が立つかも」
派手な外見と違い、姫宮は意外と丁寧な喋り方なのも事情がわかれば理解できた。
悲しげな姫宮の表情に凛々子は息を飲んだ。
「二重にして、鼻筋を整えて豊胸手術や脂肪吸引もしたの。上から下まで改造して一千万円かけたの」
「えっ……一千万円……」
「そう。この業界ではよくあることよ。はじめから美人な女優のたまごがAV女優になることもあるけど、そんな人はそう多くはない。だから私みたいに全身を造ってデビューさせるのよ」
信じがたい話に凛々子はただ黙って目を丸くして耳を傾けた。
「私の実家、小さいけど店をやってたの。でも不況続きで借金がかさみ、それが雪だるま式に増えていってね……結局娘の私がこうしてお金を稼ぐしか道が残されてなかったの。
今時ありえないような話でしょ? でもそんなものよ。今の方がこういうことあるんじゃない? 格差社会っていうの?」
姫宮はあっけらかんとした口調で笑いながら語っていたが、凛々子は言葉を失っていた。
姫宮が言うとおり、自分は何の苦労も知らないお嬢さんなんだと痛感していた。
「いいのよ、別に。あなたに同情されたくてこんな話しているわけじゃないんだから。むしろ同情されたら腹が立つかも」
派手な外見と違い、姫宮は意外と丁寧な喋り方なのも事情がわかれば理解できた。