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えっちなおもちゃ
第6章 凛々子のきもち
「じゃあはっきりと聞かせろよ。俺のところへ戻ってくる気があるのか、ないのかを」

神崎はじっと凛々子を見詰める。

「……ない。神崎君とやり直すつもりはないの。返事がないのがその答え」

凛々子は視線を黒板に向けたままそっけなく答える。

「ふぅん……そっか……わかった」

神崎はあっさりと引き下がり、ふっと悲しげに笑った。

「じゃあな、凛々子。さようなら」

そう言い残して神崎は立ち上がり、講義室を出ていった。

凛々子は立ち去る神崎の背中をそっと見つめて、うつ向いた。

自分勝手で好き放題する神崎だが、その身勝手さを凛々子は憎むことができなかった。

そしてこないだ、付き合ってる高校時代にも言われなかった言葉を思い返す。

「俺には凛々子しかいない」という言葉を。

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