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MILK&honey
第14章 ふわっふわの、可愛いやつ

「買うのか?……着るのか。」
「違ぇわ!!俺んじゃねーよ!!」
入れ替わる様に赤くなった俺を、朔はじーっと真顔で見詰めた。
「……巧の妹に……か?」
「うん、まあ……えへへー……」
分かった?分かっちゃった?
……誰でも分かるか!
そんな事が分かっちゃうのさえ、くすぐったくてどこか嬉しい。
「るりちゃん、あれ、似合うよなー?絶対似合うよなー、すっげえ可愛いるりちゃんに、可っ愛いーふっわふわ!」
どうだ。彼女でも無いのに、惚気けてみたぞ。
……一方的に好きでも、惚気って言っても良いものなんだろうか。
「……止めとけ。」
「え。」
「悪い事は言わねぇから、今あれを買うのは、止めとけ。」
浮かれた俺に、朔の溜め息混じりの、だけど真剣な一言が、突き刺さった。

