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MILK&honey
第17章 「ありがとう、お世話になりました。」

「……ニーソ……?」
……靴下、長い。
多分、ニーハイソックスだ。
そして、上の縁が同じ色のレースで、その上に紐が出てて、その上に、ベルト……?みたいな、輪っか……が付いてて、そこに、両足分がくっ付いてる……?
頭の中が????でいっぱいになる寸前で、去年どこかのクラスがやった文化祭の模擬店を思い出した。
「……ガッ……ガーターっ……!?」
模擬店のお嬢様と召使い茶屋の店員さん役の生徒がミニスカートの下にガーターストッキングを履いていて、初日の開始三分で先生に叱られて、普通の黒タイツに変えさせられた、あれだ……
これ、多分、ガーターニーハイっ……!!
ブラと同じ色って事は、
ブラと、持ち主が同じ……
『うわ!見つかっちゃったかー!このこと、内緒にしてくれる?バレると俺もあいつもお互い困るんだよねー……お願い!俺とるりちゃんだけの秘密な?んじゃ、指切り!!』
「……う゛ー……!!!!」
ショッキング紫のガーターニーハイについてのかーさんのコメントを、勝手に妄想してしまう。
その妄想があんまりぴったりはまり過ぎてて、これも壁に投げ付けてやろうかと思……いかけて、自分のことを全力で止める。
これは、落ちてた訳じゃない。
元通りにしとかなきゃ、妄想が、ほんとになっちゃうっ……。
洗濯機にガーターニーハイを落として蓋をして、落ち着くためと人の靴下触っちゃったからとで、手を洗う。
……ブラ。
つけまつげ。
ガーターニーハイ。
……多分持ち主は全部おんなじ、おっぱい大きい女の人っ……。
「う……」
芸人さんは、貧乏でもモテるって、聞いたことがある。
それに、かーさんはあんなに物真似が上手で面白くて優しくてあったかくて親切で可愛くて子どもみたいに素直で頼りになる人なんだから、誰だって好きになっちゃうに決まってるよ……!

