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第18章 俺も、毎日、泣いてんだけど……？！

　　　＊

「……ただいまー……」

　誰も応えねーと分かってるけど、しんとした部屋に呼び掛ける。

　久々に、家に帰り着いた。
　かなり、ボロボロだ……主に、精神的に。

「……るりちゃん……」

　るりちゃんが来なくなって、ひと月以上経つ。
　るりちゃんが買った賞味期限の長い食品とか、たまーに落ちてた長い髪とか、ほのかに残っていた痕跡も、消えてしまった。
　買ってくれた甘さ控えめのジャムなんか、ぎっりぎりまで無くならないようにちびちび食べたりしてたんだけど……

　俺ってキモい……いじましい……そんなにまでしてるりちゃんの思い出にしがみつきたいなんて、往生際が悪過ぎだろ……。

　気付かない振りをしていたが、もうそろそろ、分かっていた。


　るりちゃんは、もう帰って来ないつもりなんだ、と。