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MILK&honey
第18章 俺も、毎日、泣いてんだけど……?!

「……あー……?」
……誰だよ。
朔……じゃねーな、ウサギちゃんと会うって言ってたし。
利人は、実家に帰るって言ってただろ。
……だとすると、巧か?巧のチャイムの鳴らし方、こんなんだっけか。
……………………まさか。
「………………るりちゃん……?」
のろのろと起き上がろうとして、崩れる。
…………んな訳、ねーや。
るりちゃんは、こんな風にいらいらチャイムを押したりしねーもん。
一回だけ、慎ましく鳴らす。俺が出れなかったり気付かなかったり寝てたりしたら、自分の鍵を使って入る。鍵が有るからって、チャイムを鳴らさず我が物顔で入って来たりしねえ。
そんなるりちゃんだから、どんなに急いでたとしても、さっきみたいな鳴らし方はしない……だろうと思う。
……無視しよっかな。
今、どなたともお会いしたく無
ピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポ
「っるせぇええええええわ!!んだってんだよ!!!!」
反射的に、ガバッと起き上がって、インターホンの画面の下の、通話、ってとこを叩き押した。
押した後で、一拍遅れてピッと音がした。
遅ぇわ!壊れてんのか?!
……今壊れたのか!?
乱暴はやめて下さいと言うように、二拍遅れて画面が点り、玄関先に誰が居るのか、写し出される。
「………………へ?」
見間違いか。幻影か。
幻影にしても、なんでこんな幻影見んだ?
理由が全く分からない。
自分の目が悪くなったのか、
頭が悪くなったのか、
それとも、機械がブチ壊れたのか。
予想もしなかった人物が、ムッとした様子で、仁王立ちしてた。

